新潟県南魚沼市で開催されている第94回全日本自転車競技選手権大会ロードレース。6月27日には男子U23カテゴリーのレースが実施された。台風の影響が懸念される中、雨天から晴天へと移り変わったレース。このレースに「HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR」から梅澤幹太、三浦一真、新藤大翔が出場。以下、レースの模様をチームマネージャー宮崎景涼氏のレポートでお届けする。
目標は優勝&UCIポイント獲得
毎年、6月の最終週はロードナショナル選手権が世界各国で開催され、当然、日本も例に漏れず全日本選手権が開催された。場所は全日本選手権としては初開催の新潟県南魚沼市。これまではJBCFの大会の中でも一番ステータスの高い経済産業大臣旗チャンピオンシップが開催されており、国内選手たちには馴染みのあるコース。レースは12kmのコースを11周回する総距離132km。
スタート付近の登り区間を超えるとダムを反時計回りに回り、ダムを下ってまた登るというわかりやすいコースだが、ダムの周回は後半道が細く、コーナーが連続し、一度後ろに下がってしまうとなかなか前に上がり辛い。いかに集中力を切らさずに、前方で展開し続けられるかがポイントとなった。
また、男子U23が開催された土曜日は曇り予報ではあったが、台風の影響もあり朝から雨、思いの外気温も低く、コースもスリップしやすいハードなレースが予想された。
HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR(以下HPCJC-BSの表記)からは梅澤、三浦、新藤の3人が参加。レースはスタートと同時に3人の選手が先行するが2周目の登り区間で吸収される。集団は再度活性化し、各選手が抜け出しを試みるもなかなか決まらない展開となる。

集団内で走行する三浦(前)、と梅澤(三浦の2つ後ろ)
しかし4周目の登りで山里選手(シマノレーシング)住田選手(VC福岡)新藤大翔の3人が抜け出すと
後続とは一気に30秒以上の差を開く。タイムトライアルに強い3人の逃げは協力でタイム差はどんどん広がり、5周目に入ったところで更に2人がメイン集団から追いつき、5人の逃げ集団が形成される。

逃げ集団の新藤
ここからは、メイン集団では残された有力選手たちが抜け出しを図ろうとするものの、なかなか決まらず、タイム差もあまり詰まらないまま周回を重ねていく。
8周回目の登りでいよいよメイン集団がペースアップを図ると一気に人数を減らし梅澤を含む12人だけが先頭に合流。終盤でHPCJC-BSの新藤、梅澤を含む17人の先頭集団となり、この中から優勝者が出ることが濃厚となった。
ルーキー新藤のアタック
先頭集団に人数が多くなったことでペースが不安定になり、さらに抜け出しを図る選手たちのアタックが頻発する。そして9周目の登りで新藤が単独でアタックすると、後続に対して一気に30秒程度の差を付ける。更に9周目の後半には望月選手(Bourg-en-Bresse Ain Cyclisme)が新藤に追いつき、2人は後続に34秒差をつけて残り2周に入っていく。メイン集団にはしっかり梅澤が残りHPCJC-BS としては良い展開だった。

単独で抜け出す新藤
しかし10周目の後半に新藤の脚が吊ってしまい望月選手との差が開いてしまう。最終周回に入る時点では先頭は望月選手、そこから少し遅れて新藤、さらにメイン集団からタイム差54秒で島崎選手(群馬マンモスレーシング)が単独でアタックし勝負は最後までわからない形となる。
上りの頂上付近では新藤を島崎選手がキャッチするも、メイン集団も人数を減らしながらも追いつき、残り半周で望月選手が先頭で単独、新藤と梅澤を含む7人の追走という最終盤。
新藤&梅澤 追いつくか?
前の望月選手とのタイム差は少しずつ詰まっていくも、そのあと少しが詰まらずにゴールが近づいていく。勝負は最後の最後までわからない展開の中、残り300mを切ると望月選手の逃げ切りが濃厚となり、最後は4秒差でゴールラインに到達。見事U23初優勝を成し遂げた。
HPCJC-BSは最後に後続集団で追い上げた梅澤が5位、終始積極的な走りを見せた新藤が7位でゴールした。

ゴール後の梅澤

途中まで見事な活躍を見せた新藤
宮崎マネージャーコメント
今シーズンロードレースではなかなかチームの存在感を出すことができていなかった中、新藤は終始積極的な走りを見せてくれて、今後の成長がさらに楽しみになりました。また、トラックのトレーニングを主にしていた梅澤と三浦に関しても、十分戦える可能性を見せてくれました。特に梅澤は最終局面まで先頭集団で展開し、トラックとロードを上手に両立しようとしています。結果としてはあと少しではありましたが、チームとしては十分価値のあるレースでした。

梅澤(右)、新藤(左)

