2026年6月12日より、静岡県・伊豆ベロドロームで開幕した『2026全日本選手権トラック』。
大会最終日の15日に実施された女子1kmタイムトライアル(以下1kmTTと記載)には、短距離種目を得意とする選手たちに加えて、中長距離で活躍するナショナルメンバーも多数出場した。

1kmTTとは?

1kmを1人で走り切り、誰が一番速いかを競うシンプルな種目。
己の限界を突破し、襲い来る身体の痛みとの戦い。その辛さは、「机の角に、思いっきり足の小指をぶつけに行くような種目」など、さまざまな言葉で形容される。

走り終えた選手の多くは苦悶の表情を浮かべ、倒れ込む。今大会では、その部分にフィーチャーした「苦しみアワード」も実施された。そちらについては、別記事でお伝えする。

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20人の「苦しみニスト」たちの激闘/【2026全日本選手権トラック】苦しみアワード

女子1㎞TT 決勝

男子同様、ナショナルチームメンバーを含む中長距離カテゴリーの選手が多く出場。

本種目の日本記録は、2012年に加瀬加奈子が記録した1分10秒053というタイムがあり、これは長年破られていない。

大会記録としては、500mから男子同様の1kmへとルールが改正された2025年に室谷榎音(八戸学院大学)が出した1分12秒864がある。

全11組、17人が出場する中、流れを変えたのは8組目に走った水谷彩奈(HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR)。1分11秒010で大会記録を更新。

さらに直後に走った垣田真穂(HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR)が、1分09秒485で日本記録を更新。立て続けの記録の更新に、会場ではどよめきが起こる。

しかし、その後に走った梶原悠未(TEAM Yumi)は1分8秒579。垣田のタイムを上回る好走で新日本記録を樹立する。

最後に走るのは内野艶和(HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR)。

500mの計測ポイントまでは、梶原を上回るタイムで通過した内野。3回連続の日本記録更新か、と場内は期待感に包まれたが、最終的に1分09秒626となり、結果は3位。

優勝は、新たな日本記録を樹立した梶原悠未となった。

女子1㎞TT リザルト

順位 選手名 所属 タイム
1位 梶原悠未 TEAM Yumi 1:08.579
2位 垣田真穂 HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR 1:09.485
3位 内野艶和 HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR 1:09.626

最終リザルトPDF

梶原悠未インタビュー

Q:日本記録更新おめでとうございます! まずは今回、1kmTTという種目に出場することになった経緯を教えてください。

この種目は、1kmをしっかり走り抜くことで4kmを走るパシュート、ひいてはマディソンを走る力も鍛えられるということで、ナショナルチームのロス・マチェフスキーコーチから、強化の一環として「みんな出場するように」という話がありました。

Q:直前に走った垣田選手が日本記録を更新したときはどう思いましたか?

ハイレベルなレースになることは予想していました。垣田選手のタイムを見て、「これから自分も楽しんで4周走るぞ」とワクワクしながらスタートラインに立ちました。

Q:中長距離の選手にとって、1kmという距離は短く感じますか?

その時々によります。最初から全力で走ればもちろん後半はきつくなりますが、自分の絶妙なペースを維持すれば最後もスピードアップできるなと思いました。

Q:現在は日本記録保持者になりました。

その瞬間は実感がなかったのですが、全レースが終わって自分の優勝が確定したときはうれしかったです。

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