次々に倒れ込む選手たち
1kmタイムトライアルの競技開始。同時に、「苦しみアワード」の審査もスタート。
対象は、エリート種目のみとなる。
4日間にわたる大会の最終日。
既に何種目も出場してきた選手たちにとって、最終日は既に苦しみの最中。
それでも更なる苦しみを求めて、次々と走り出していく(中にはこの種目のみにエントリーしている選手もいるが)。
そして、次々に倒れ込んでいく選手たち。
特に男子においては、倒れていく様はよりダイナミックに。
限界まで追い込む姿はアスリートの神々しささえ伝えてくれる。
活躍するドクター達
エチケット袋ではなく、エチケットバケツを常備する大会ドクターたち。
この種目の緊張感からか、長年ナショナルチームを支える寺門ドクターも鋭い眼光で注意している。
ナショナルチームでも活躍する寺門ドクターの指示により、選手たちがまき散らすであろう「リバースアタック」に備えている。
宮嵜博己(白井高校)
自転車から降りたあとに倒れこみ、自身では立てなくなるほどのダメージを受け回復に時間を擁した一人。
カテゴリーがジュニアのため表彰対象とはならなかったものの、苦しみを表現する力は今後への期待を持たせた。
中村和樹(明治大学)
自転車から降りた直後に倒れこむ。スキンスーツを自身で脱げないほどダメージを受け、何とか自転車に乗ってクールダウンをしつつも表彰台の前で最終的に再び倒れこんでしまった。
森田一郎(JPCA)
この種目のみに出場した森田一郎。危機迫る走りの後に、グロッキーになって運ばれるも、最後は「ヤバイ…ヤバイ……ヤバイ………」のワードを連呼する結果になった。表情からは地獄の苦しみが伺えたところが全てを物語っていた。
優勝候補:新田祐大(JPCA)
過去にMore CADENCEでは新田祐大の様々な苦しみを伝えてきたことから、下馬評では優勝候補の一人として挙げられてきた。
フィニッシュタイムは流石の1分1秒台で公式種目としては銀メダルを獲得。
「Mr苦しみニスト新田」のパフォーマンスにも期待が掛かったが、フィニッシュ後に苦しんだ表情を見せるも、自転車に乗って早々とクールダウン。
一体新田に何が起こったのか?という結果となった。
優勝候補②:中石湊(チーム楽天Kドリームス)
新田と並んで優勝候補に挙げられていたのは、新田の競技の師弟関係を結ぶ中石湊。去年のパフォーマンスは、自転車から降りた後に見事なバウンスを見せ昇天。今年のパフォーマンスにも期待が掛かった。
期待の中石は走路から降りてくるとタイムは文句無しの1位で金メダルを獲得。
そしてこの記事で紹介したい「苦しみ」の方では、バケツに顔面イン。
動画ではその後の悲惨な姿はカットさせていただいたが、審査の上でもタイムでも文句無しのトップ通過を果たし、中石湊が初代「苦しみチャンプ」の称号を得る圧倒的なパフォーマンスを見せた。
優勝トロフィーは7㎏のコンクリート
優勝した中石には、優勝トロフィーとして伊豆長岡のLumberから7㎏のコンクリートが贈られた。持って帰るのにも苦しみをもたらす、この種目にふさわしい見事なトロフィーとなった。
そして更に函南の芹澤ライスセンターからは「ひのひかり」が10㎏、副賞としてプレゼントされた。
重さは合計17㎏となり、表彰すらも苦しみを表す徹底ぶりな企画の第1回が幕を閉じた。
優勝:中石湊 インタビュー
Q:今回は、どのようなパフォーマンスとなったでしょうか?
59秒台を目指していた中でそのタイムを出すことができなかったので、苦しさだけじゃなく、そこに悔しさが加わった表現になったと思います。
Q:バケツに顔を突っ込み苦しむ様子が評価されていました。
走り終わった直後は、まだ大丈夫だったんですが……。
Q:それほどまでにキツい1kmTT。その魅力は一体なんなのでしょうか?
そうですね……この種目は、全員がもれなく苦しい種目です。直後に訪れる苦しさに立ち向かい、気持ちで走っているの姿を見るのが、僕はすごく好きです。そして、出場者全員でしんどさを共有できるので、終了後は独特な雰囲気ができあがる気がします。それは、この種目にしかないものだと思いますね。
優勝を争うはずだった市田龍生都(ケガ中)に見下ろされる初代チャンプ。来年は市田との接戦にも期待したい
Q:一体感みたいなものが生まれる?
はい。間違いなく、距離は近くなります(笑)。
Q:来年へ向けて、一言お願いします。
連覇目指して頑張ります!