いよいよ、3月14日に開幕が迫った『2025ネーションズカップ』。
例年3戦で実施されるネーションズカップだが、2025年は1戦のみ。日本からは16選手が出場し、見どころの多い本大会だが、そのなかでも注目したいのが男子ケイリン。

この記事では、事前のエントリーリストをもとに、この種目の注目選手を紹介していく。

日本は世界王者&アジア王者の強力布陣

日本から出場を予定しているのは、山﨑賢人と中野慎詞。
2024年の世界選手権で優勝した山﨑賢人にとって、アルカンシェルをまとっての記念すべき初陣となる。
中野慎詞は、2月の『アジア選手権トラック』で見事にアジア王者の称号をゲット。

世界王者&アジア王者という強力な布陣で挑む日本チームは、この種目における最重要国のひとつであることは間違いないだろう。

“イギリスの”マシュー・リチャードソン

マシュー・リチャードソン。今大会ではイギリス選手として出場する

そんな2人の最大のライバルとして真っ先に挙げられるのはマシュー・リチャードソン。

昨年のオリンピック後、オーストラリアからイギリスへ“移籍”し話題となったスピードスターは、2月に開催されたイギリス国内選手権に出場し、ケイリン、スプリント、チームスプリントで3冠達成。その実力を見せつけた。

なお、イギリスからは山﨑が制した2024世界選手権ケイリンで4位に入ったハリー・レンディンガム ホーンも出場を予定している。

“絶対王者”不在で虎視眈々 ヨーロッパ選手権のメダリスト

マキシミリアン・ドルンバッハ

2月に行われたヨーロッパ選手権では、“絶対王者”ハリー・ラブレイセンがケイリン、スプリントで優勝した。そのラブレイセンは今大会不出場だが、ケイリン・1kmTTで2位のマキシミリアン・ドルンバッハ(ドイツ)、ケイリン3位のトム・デラシェ(フランス)がエントリー。フランスからは、スプリントで銅メダルを獲得した実力者ライアン・エラルも出場を予定している。

ラブレイセンがいない今大会、虎視眈々と表彰台のいちばん上を狙っているはずだ。

短距離王国オランダからは若手2人がエントリー

タイマン・ファンルーン

前述のとおりハリー・ラブレイセン不在のオランダからは、ともに23歳のタイマン・ファンルーン、ダーン・クールがスタンバイ。
タイマン・ファンルーンは、2月のヨーロッパ選手権で、ラブレイセンとともにチームスプリントの一員として銀メダルを獲得。

短距離王国期待の若手が、どんな走りを見せるのか注目。

多士済済 日本の山﨑・中野が迎え撃つ

サム・デイキン

これまで挙げてきたのは注目選手のごく一部。そのほか、オセアニア選手権のケイリン覇者サム・デイキン(ニュージーランド)、同大会スプリントで金メダルで手にしたレイ・ホフマン(オーストラリア)、アジア選手権で中野慎詞・太田海也と激戦を繰り広げ銀メダルを手にしたムハマド シャー・シャローム(マレーシア)ほか、各大陸の強豪たちがそろっている。

それらの強豪を迎え撃つ形となる世界王者の山﨑賢人、そして中野慎詞の走りに期待したい。

男子ケイリンは、大会2日目(3月15日)に開催。
1回戦⇒(敗者復活戦)⇒準々決勝⇒(敗者復活戦)⇒準決勝⇒決勝の勝ち上がりで行われる。