マレーシア・ニライにて2月21日に幕を開けた『アジア選手権トラック2025』。
5日目（2月25日）に男子ケイリンが開催され、中野慎詞がアジアの舞台で個人種目初となるタイトルを獲得。太田海也は銅メダルと日本勢が活躍した。
男子ケイリン
この種目にはアジア各国から21人が出場。チームスプリントで金メダルを獲得、先日のスプリントでは決勝で激突した太田海也（金獲得）、中野慎詞（銀獲得）がエントリー。
勝ち上がりは、1回戦⇒（敗者復活戦）⇒準決勝⇒決勝の順で行われる。
スプリントの表彰台3人が躍動
1回戦は2着までが準決勝へ。
3組に分かれたレース、第1組ではムハマド シャー・シャローム（マレーシア）が1着。
第2組には中野、第3組に太田が入り、どちらも残り2周辺りから先行して1着。スプリントで1～3位となった強豪たちが順当に準決勝進出を決めた。
準決勝 太田、中野が危なげなく突破
太田、中野はどちらも第2組に入り、決勝進出を目指す。準決勝は3着までが決勝へ、4着以降は7－12位決定戦回りとなる。
レースは太田が2番手、中野が3番手で進む。最終周回を前に先頭だったアンドレイ・チュゲイ（カザフスタン）との車間を太田が空けて、迎えたラスト一周。太田の加速と同時に中野も後ろに付いていく形で日本勢が加速し先頭へ。
この組に太田と中野を捕まえるスピードのある選手は居らず、太田が1着、中野が2着、日本勢が2人揃って決勝進出となった。そして3着になったのはカン・セオジュン（韓国）。
決勝 中野、太田、シャー・シャローム
今のアジアを彩るトップスプリンターたちの争い
決勝に勝ち上がったメンバーは以下の通り：
太田海也（日本）
中野慎詞（日本）
アンドレイ・チュゲイ（カザフスタン）
ムハマド・シャー・シャローム（マレーシア）
エソー・エソー（インド）
キム・チェングス（韓国）
※カン・セオジュンは準決勝でスプリンターレーンに侵入したことで降格。アンドレイ・チュゲイが決勝に進出となった。
決勝の並びは中野、太田、シャローム、キム、チュゲイ、エソーの順。6周のうち、3周は動かず加速していく選手たち。
残り2周半で動きだしたのはエソー。中野はエソーに前を譲り、2番手へ。
残り2周で中野と太田が外に動き出すと、空いた内側にはシャロームが入ってきて2番手へ。中野は3番手で外側、太田は位置を内に戻し4番手で残り1周半。
3者が僅差の名勝負 勝者は中野慎詞
最終周回に入ると2番手のシャロームが前に出ていく。そしてその後ろを中野が追う。
残り半周、シャロームが先頭、2番手に中野、3番手に少し遅れて太田。
勝負は3者の争いとなって最終盤を迎えた。4コーナーを抜けると中野とシャロームが並走、そして後ろからは太田が勢いをつけて2人の間に飛び込んでくる。
最後まで続いた先着争いは3者がほぼ横並びでフィニッシュラインに飛び込む形となったが、僅差で数センチの差で中野が先着。
次いでシャローム、太田は3着の結果となった。
今大会、中野慎詞はチームスプリントで金、スプリントで銀、そして個人種目で自身初となる金メダルをケイリンで獲得。
太田海也と共に短距離オリンピック種目で大活躍を果たし、マレーシアの地でのレースを終えた。
| 順位 | 選手名 | 所属 | |
| 1位 | 中野慎詞 | 日本 | |
| 2位 | ムハマド シャー・シャローム | Muhammad Shah Firdaus Sahrom | マレーシア |
| 3位 | 太田海也 | 日本 |
