トラック界のパリピイベント『SixDay*』。2025年1月31日〜2月1日の2日間、ドイツ・ベルリンにて開催されている『SixDays Weekend Berlin 2025』には、日本から窪木一茂・今村駿介の2選手が参戦中だ。
本記事では「SixDay」とはどんな大会・イベントなのかご紹介していく。
※開催地や開催年によって「Sixday」「Sixdays」と標記が異なる。More CADENCEでは総称を「SixDay」と統一。
『SixDay』とは?
現在ヨーロッパを中心に開催されるトラック競技大会(UCI公式戦)。
ド派手な照明やDJによるライブパフォーマンス、さらにはお酒の提供など、エンタメ感満載の開催様式が特徴。
開催によっては「インフィールド」と呼ばれる、通常「選手エリア」となっているバンク内のスペースにレストラン・バーを出現させ、飲食を楽しみつつバンクの内側からレース観戦を楽しむといった“おもてなし”も実施されている。
SixDayは、近年同じくエンタメ感の強い演出で人気を博してきた『UCIトラックチャンピオンズリーグ』の設立前から開催されており、More CADENCEの過去記事でも「トラック界のパリピイベント」として度々紹介してきた。
▼2019年公開の記事
なぜ“SixDay”?先人が生み出したクレイジーレース
現在開催されている「SixDay」は、1890年代に盛んに実施されていた「Sixdayレース」を発祥とする大会とされている。
1人の選手が6日間(144時間)に走行した総距離を競う、超過酷な耐久レースだ。
6日間も走り続ける……その身体的・精神的危険性からアメリカでは「1日12時間以上自転車に乗り、競技してはならない」という法律の施行まで招き、Sixdayレースは開催を継続していくために、止むを得ず6日間のレースを「2人1組で交代しながら」行うこととなった。
当時Sixdayレースが盛んに開催され、「2人1組で交代しながら走る」レースが生まれたのは、アメリカ・ニューヨークにある「マディソン・スクエア・ガーデン」。
2025年現在もオリンピック種目として登録されている「マディソン」は、ここから生まれたともいわれている。
先人の意志を継ぐ「現代版SixDay」見どころは?
「ベロドロームでパーティー」どころか、「クラブでレース」をしているかのような、そんな錯覚さえ覚えてしまうSixDay。
他の大会では味わえない雰囲気もさることながら、実施種目それ自体にもSixDayの魅力が詰まっている。
短距離・中長距離、両種目が実施されるのだが、SixDayに限っては中長距離種目が主役となる大会だろう。
なんてったって、マディソンを生み出した大会なのだから。