11月7日、岐阜市内の長森中学校と長森西小学校でトラック日本代表短距離メンバーによる講演会が実施された。

山﨑選手の講演会の様子

小原選手の講演会の様子

この講演会は岐阜市と日本自転車競技連盟の連携締結により、岐阜の強化育成や子供たちに自転車競技を通じて夢を持ってもらう活動の一つ。中学校ではパリオリンピックのチームスプリントとスプリントに出場した小原佑太、そして小学校は2024ケイリン世界チャンピオンの山﨑賢人が登壇。それぞれが子供たちに競技を通じてのメッセージを伝える機会を得た。

尚、講演会を行うこと自体、小原&山﨑にとって初めての経験となった。

講演ではおよそ300人を前に小原が「夢を持つと人生が変わる」「応援される人間になろう」など自身の体験を基に熱弁し、山﨑はおよそ100人の生徒の前でパリオリンピック落選を経ての世界タイトル獲得を、自分で決めたことをやり切った結果と言葉にした。やり切ってみると良い未来が待っているかもしれないとメッセージを伝える。

講演会では、自転車の値段(およそ2000万円!!)や獲得したメダルを実際に見てもらうなど、要所要所で子供たちの目を光らせる工夫も凝らした演出もあり、終了後に話を聞くと「期間を決めてやりきることが凄いと思った」「今後は1つ1つの意味を考えて行動したいと思った」「自転車競技をやっているところを見てみたい!」などの意見も子供たちの口から出てくる盛況ぶりとなった。

午後には山﨑が行った長森西小学校のキッズたちが練習を見学。

ジェイソン先生による講習

「ケント~!ケント~!」と小学生たちから応援を浴びる2024世界チャンピオン。世界と戦う日本トップのスプリンターたちが目の前を駆け抜けていく様に驚く小学生たちだった。

練習の終盤にはトラック走路の傾斜を体験する「バンクウォーク」を実施。

普段できないことを小学生たちが体験し、競輪について学ぶ機会となった。

2024ケイリン世界チャンピオン 山﨑賢人コメント

「自分の中でできること、できないこと、そういったことを考えてしまうと思いますが、今日メダルに触れてみてもらって、頑張ればチャンピオンになれるチャンスが誰にでも巡ってくる。頑張ったら結果として何かを得ることができる。そういったことを感じてもらいたかったです。落ち込んだ時にでも頑張ったら明るい未来が待っていると伝えたかったです。

それにしても緊張しました。前に出た時に「人が多いな~」って思いました(笑)。今日は上手くできない部分もあったので、次に機会をいただけるならば、今回を糧にまた頑張りたいと思います」

岐阜市と日本自転車競技連盟による連携協定によって実現した今回の講演会。

このような活動を定期的に行っていくことで、子供たちには刺激や新たな可能性を感じてもらえ、自転車競技には競技者人口を増やすことや、競技の認知を上げていくことに繋がる。今後も双方にとって意味のある活動を追っていきたい。