女子スプリント種目、日本人選手がこれまで一度も世界選手権でメダルを獲得したことがない種目で佐藤水菜が銅メダルを獲得。
歴史を作ったレースのレポートをお届けする。
10月16日よりデンマーク・バレラップにて開幕した『2024世界選手権トラック』。大会3日目、18日には女子スプリント準決勝・決勝が行われた。
準決勝に残った選手たち
前日の結果を受け、準決勝に進んだのは佐藤水菜(予選5位)、エマ・フィヌカン(イギリス/予選1位)、ソフィー・ケープウェル(イギリス/予選2位)、ヘッティ・ファンデヴォウ(オランダ/予選6位)の4人。
佐藤水菜は、準決勝で前年チャンピオンのエマ・フィヌカンと激突することとなった。
勝負は2本先取の3本勝負で行われる。
女子スプリント 準決勝
1本目はフィヌカンが前となり、佐藤に並びかけることを許さずにフィヌカンが獲得する。
佐藤vsフィヌカンの2本目。佐藤が前になってレースが進む。
残り1周となって佐藤がフィヌカンを引きつけながらスプリント体制に入ると、外側から強引に佐藤に並びかけていくフィヌカン。
最終コーナーは双方横並びとなって抜けてきたが、ストレートで伸びたのはフィヌカン。2本目もフィヌカンが制する形となり決勝進出を決めた。佐藤は銅メダル決定戦回りへ。
女子スプリント 銅メダルを獲得し日本の歴史を作る
銅メダル決定戦は予選2位のソフィー・ケープウェルとの対戦。
1本目から前で積極的に仕掛けていく佐藤は、相手の動きを待たずに最終周回で加速していく。最終ストレートで伸びてきたのケープウェルだったが、佐藤が快速を見せて先着。
2本目。ケープウェルが前、佐藤が後ろでレースがスタート。ゆっくりと展開が進むと思いきや、1周を過ぎてケープウェルがバンクの上部に上がったところを佐藤が内を突いて前に出ると、レーススピードが一気に上がっていく。
最終周回に入り佐藤がフル加速していくと、後ろにいるケープウェルも佐藤を追っていくが、先行した佐藤に追いつくことができずに最終ストレートへ。
佐藤がスピードを緩めずフィニッシュラインを先に駆け抜けると、日本史上初、女子スプリントの世界選手権でのメダル獲得を果たした。
決勝はエマ・フィヌカンとヘッティ・ファンデヴォウ。
世界一を決める勝負はフィヌカンがストレートで制し、2年連続2回目の世界チャンピオンとなった。
選手名 | チーム | ||
1位 | エマ・フィヌカン | FINUCANE Emma | イギリス |
2位 | ヘッティ・ファンデヴォウ | van de WOUW Hetty | オランダ |
3位 | 佐藤水菜 | 日本 |