2024年10月9日、日本自転車競技連盟より2024-2025ジュニア強化指定選手(トラック競技)の要項が発表された。自転車トラック競技の未来のオリンピアン、世界を目指す選手たちを募る。募集期間は10月20日までで、11月末に選考合宿が予定されている。
ジュニア育成強化事業強化指定選手募集要項
募集対象となるのはトラック競技で実績のある2007、2008年生まれの男女。応募にはしかるべき組織からの推薦か、公式競技大会における相応の記録を持つことが必要とされる。
募集要項には参考タイムも提示されており、これらは一般のトラック競技ファンにとっても「ジュニアでこれを出せれば速い」という基準として興味深くご覧になっていただけるだろう。
参考タイム
種目 | 短距離 | 中長距離 | |
男子 | 250mTT(スタンディング) | 19秒40 | – |
200mFTT | 10秒90 | 11秒30 | |
1kmTT | 1分5秒90 | 1分7秒70 | |
3km個人パシュート | – | 3分28秒10 | |
女子 | 250mTT(スタンディング) | 21秒40 | – |
200mFTT | 12秒40 | 12秒70 | |
500mTT | 37秒60 | 39秒50 | |
2km個人パシュート | – | 2分33秒80 |
短距離は男女各4人、中長距離は男女各5人程度を強化指定とすることを想定。11月27日〜12月1日のトレーニング&選考合宿ののち、複数回の合宿を経てアジア選手権やジュニア世界選手権に送り出す予定だ。
若手を育てることが未来へつながる
自転車トラック競技は、他競技から競輪への転向をきっかけに新たな選手を得るパターンも比較的多いが、それでもやはり「しっかり若手を育てる」ことが定石。中長距離の若手選手を育てることで、ロードレースへ道を広げられる可能性もあるし、さらに若い競技者の存在や活躍は、競技環境全体への利益にもなりうる。
自転車競技連盟の提示する条件をクリアできる2007、2008年生まれの選手は、日本にほんの少ししかいないだろう。しかしそれを応援し、見守ることは「その他大勢」にもできること。ぜひ「未来のオリンピアン」たりうる若者たちを見守ってほしい。