2024年8月19日、オーストラリアのマシュー・リチャードソンがイギリスに移籍することが、オーストラリア・イギリス両国の自転車競技連盟と本人のSNSで発表された。

マシュー・リチャードソンはパリオリンピックの自転車トラック競技短距離種目で3つのメダルを獲得したトップ選手。この移籍によってトラック競技界の勢力図が大きく変わることが予想される。

「軽い決断ではありませんでした」

8月19日に更新された本人Instagramでは、移籍を決断した想いが綴られている。抜粋してご紹介する。

「私は人生のすべてをまとめて地球の裏側に移住し、サイクリングのキャリアの次の章を始めることを決意しました。興奮と新たな気持ちを込めて、イギリスサイクリングチームに参加したことを発表します。

国籍を切り替えることは難しい決断であり、軽い決断ではありませんでしたが、私のキャリアと将来を慎重に検討して選択したものです。すぐに、または簡単に決めたものではありません。私の人生の新たな章が始まるにあたり、オーストラリアで長年私と一緒に働いてくれたコーチやサポートスタッフ、チームメイトに心から感謝します」

「母国で競技したいという感情」

オーストラリア自転車競技連盟によるリリースでは、パフォーマンス担当エグゼクティブゼネラルマネージャーのジェシー・コルフ氏のコメントが掲載されている。

「マットの移籍の発表は残念で驚きました。しかし生まれた国のために競技したいという気持ちが、強い感情を引き起こすことも理解しています。

一方でオーストラリアの男子短距離プログラムは全国で強力なプログラムを展開しており、最も充実し、刺激的な才能のプールの1つです。私たちには多くの才能あるライダーがおり、彼らにはより多くのチャンスがもたらされるでしょう」

Statement on Matthew Richardson | AUS cycling

イギリス生まれ、リチャードソンの経歴

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