『2024ジャパントラックカップI』でのスプリント、ケイリンに続き、『2024ジャパントラックカップII』でも佐藤水菜が強さを見せて優勝。完全優勝まで残すは最終日のケイリンのみとなった女子スプリントのレ―スをお伝えする。
2024年5月9日（木）より伊豆ベロドロームで開催されている自転車トラック競技の国際レース『2024ジャパントラックカップ』。大会3日目はジャパントラックカップ「Ⅱ」として再びスプリント種目が実施された。
女子スプリント
この種目にはアジア各国から14人が出走。JCFの強化指定選手からは佐藤水菜、梅川風子、太田りゆ、酒井亜樹、小原乃亜の5人がエントリーした。
予選の200mFTT（フライングタイムトライアル、助走付きの200mタイム測定）の結果は以下の通り。
| 予選順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
| 1位 | 佐藤水菜 | RKD | 10.479*日本新記録 | |
| 2位 | 太田りゆ | JPN | 10.861 | |
| 3位 | 梅川風子 | RKD | 10.909 | |
| 4位 | 小原乃亜 | JPN | 10.961 | |
| 5位 | チョ・ソンヨン | CHO Sungyoung | KOR | 10.974 |
前日に佐藤が出したタイムは10秒514で日本新記録となったが、連日の記録更新に会場が沸いた。
3-4位決定戦
勝ち上がりは対戦方式でレースを行い、先に2本取った方が勝者となる。トラック3周を先にフィニッシュした方が勝ちというシンプルなルールだが、どんなに屈強な選手でも3周を全力で走ることはできない。相手の出方を伺い、どのタイミングで走り出すのか、駆け引きが重要となる。
3-4位決定戦に進んだのは太田りゆと小原乃亜。前日に行われたジャパントラックカップⅠと同じ組み合わせとなった。前日のスプリントでは小原がジャイアントキリングを果たし3位となっている。
1本目は小原が前、太田が後ろでスタート。残り1周から一気に前に出た太田が、そのまま小原を突き放して先着。
2本目は太田が前、小原が後ろ。前後が変わらないまま残り1周を迎える。残り半周で小原が並びかけるが、ここは太田が力で押し切って先着。ストレートで勝利を決めた。
女子スプリント 決勝戦
決勝戦に進出したのは佐藤水菜と梅川風子、こちらも前日と同じカードとなった。
1本目は梅川が前、佐藤が後ろ。残り1周半から徐々にスピードアップする両者だったが、残り1/4周から並びかけた佐藤が差して先着となった。
2本目は佐藤が前、梅川が後ろ。お互いに出方を伺いながらゆっくりと最初の1周を終える。残り1周半で梅川が前に出かけたものの、再び佐藤が前へ。ここからスプリント勝負となる。
先行する佐藤を追う梅川。佐藤の後輪に迫るが、並びかけることはできなかった。この結果、佐藤がストレートで梅川を下し、優勝を遂げた。佐藤は前日に実施されたスプリント、そいてケイリン、更に今回のスプリントの優勝と、ここまで全種目で優勝を果たし、12日のケイリンでの完全優勝に王手をかけた。
| 順位 | 選手名 | 所属 | |
| 1位 | 佐藤水菜 | RKD | |
| 2位 | 梅川風子 | RKD | |
| 3位 | 太田りゆ | JPN |
