強豪が揃った女子オムニアムで内野が10位、池田が13位の成績を残した。優勝は2021年世界チャンピオンのケイティー・アーチボルド(イギリス)。ハイレベルとなったレースをレポートする。
女子オムニアム
2024ネーションズカップ第3戦 カナダ・ミルトン大会。3日目、大会最終日の4月14日には女子オムニアムが行われた。
この種目には予選を経て23人が出場。2023,22世界チャンピオンのジェニファー・バレンテ(アメリカ)、2021世界チャンピオンのケイティー・アーチボルド(イギリス)の2人を筆頭に世界から強豪が集った。
日本からはネーションズカップ第2戦で銀メダルを獲得した内野艶和(チーム楽天Kドリームス)と池田瑞紀(ナショナルチーム)が予選を突破し、世界に挑む。
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第1種目:スクラッチ アーチボルドの先行力
残り3周となって、先頭の2番手、3番手をキープしたのは内野。しかし残り2周の時点で集団内に飲みこまれてしまう。強豪のアーチボルドが先頭でスピードを上げていくと、そのまま逃げ切り先着。2着にレティシア・パテルノステル(イタリア)、3着はクララ・コッポニ(フランス)。内野は13着、池田は19着となった。
第2種目:テンポレース 終盤でのアタックで内野が5位
序盤に暫定トップのアーチボルドを含む3人の逃げ集団が形成され、ポイントを加算していきながら集団を1周追い抜き(ラップ)することに成功する。レース中盤では大きな動きはなかったが、終盤になって内野と現世界チャンピオンのバレンテがアタック。共闘しながら逃げていくと、2人でポイントを量産しつつ、集団から逃げ切ってフィニッシュを迎えた。
1位はアーチボルド(イギリス)、2位にビクトリア・ヴェラスコ(メキシコ)、3位はリナ・ヘルナンデス(コロンビア)。
4位がジェニファー・バレンテ(アメリカ)、5位に内野となった。池田はポイントを獲得できずに17位。
第3種目:エリミネーション 仕上がりの良さを見せるアーチボルド
2周に1回、1人が除外されていき最後まで残った選手が勝ちとなるエリミネーション。この種目では内野が順位を落としてしまう。
レースは中盤、残り15人となったところで集団内の中段にいた内野。除外周回に入った時には安全圏にいたが、内側に詰まり位置を上げていくと、フィニッシュライン直前で最後尾になってしまい除外されてしまう。
そして、残り13人となったところで、池田も行く手が無くなり最後尾となり除外。池田が13位、内野が15位の結果となった。
最後まで残ったのは、バレンテとアーチボルドの世界チャンピオン経験選手たち。1対1の勝負はアーチボルドが踏み出すとバレンテが諦めて大差でアーチボルドが先着。1位はアーチボルド、2位にバレンテ、3位がダリア・ピクリク(ポルトガル)の結果。
最終種目:ポイントレース 圧勝のアーチボルド
ポイントレース開始前の暫定順位は以下の通り:
暫定順位 | 選手名 | 所属 | ポイント |
1位 | アーチボルド | イギリス | 120 |
2位 | バレンテ | アメリカ | 102 |
2位 | パテルノステル | イタリア | 102 |
10位 | 内野艶和 | チーム楽天Kドリームス | 60 |
20位 | 池田瑞紀 | 日本 | 28 |
レースがスタートすると上位陣によるポイント獲得争いとなり、内野と池田には厳しい展開。
内野は中盤に1度、2着3ポイントを獲得。そして最後には単独でアタックを成功させ、1着10ポイントを得ると、合計73ポイント。ポイントレース開始時と同じ順位の10位を最終成績とした。
池田は終盤の残り20周を切って単独でアタックすると、メイン集団を1周追い抜くことに成功。最終種目で27ポイントを加算し合計を55ポイントまで伸ばした。ポイントレース開始前の20位から13位へジャンプアップを果たした。
優勝争いはアーチボルドがリードを更に広げる形で圧勝。2位は序盤にポイントを稼いだパテルノステル、3位はバレンテ。
順位 | 選手名 | 所属 | ポイント | |
1位 |
ケイティ・アーチボルド
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ARCHIBALD Katie | GBR | 131 |
2位 | レティシア・パテルノステル | PATERNOSTER Letizia | ITA | 111 |
3位 | ジェニファー・バレンテ | VALENTE Jennifer | USA | 107 |
内野艶和は10位、池田瑞紀は13位。