佐藤水菜インタビュー
Q:今大会を終えてみていかがでしょう。
スプリントは前回が上出来すぎたし、運が良かったなと思っていたのが、今回そのまま出た感じ。自分の実力はここ、というのがわかった大会だったと思います。確認できたし、必要なものがなんなのかわかったので、この結果を前向きに捉えています。
ケイリンは2年前と比べてミスが多いです。去年(2023)がすごく上手にできてしまっていて、なんで最近走りにくいのかな、うまくいかないのかな、という部分をコーチと話しています。原因も一部見つかって、そういうことを備えた上で100点のレースをするために、オリンピックまでの期間の練習をしていかなくてはなと思います。
Q:自分で点数をつけるとしたら?
点数をつけにくい結果ではありますね。あんまりいい点つけても文句言われそう(笑)
過去にスプリントでマチルド(・グロ)選手に走った時は1周半で討ち取られて差せずでしたが、今回はそうはさせなかったしゴール前まで良い勝負ができました。その前のプロセスで「こうすれば良かったね」という部分はありますけど。
だから……90点くらい?本当はめっちゃ良い点数をつけたいです。ここまで自分で考えられるようになったのは進化だなと思っています。脚が足りないという点で10点減点。
ケイリンは95点。悪いなりにやれたし、悪いなりにやることをしっかり見据えてできました。成績云々を抜いて、向き合い方や走り方は悪くありませんでした。今の自分にできることを最大限探して、あとはもうちょっとなんだろうな、と思います。
決勝は勝ちに行くというよりは「自分はできるぞ」と見せることも重要だと思っていて、見せつけられたことは高得点です。ただ脚が足りない。
Q:短距離は第3戦には出場しないと聞いています。これからオリンピックまでの期間、どのようなことをしていきますか?
もっと練習したいなと思いました。今回イギリスのエマ(・フィヌカン)さんがすごく良い結果を出していました。彼女はスプリントでハロン(予選の200mFTT)のトップタイムを出した上で優勝していて、すごく良い気持ちで挑めていたんだと思います。逆にアデレードの時はそうではなかった。気持ちをコントロールするのもすごく大事だなと思っています。
一方わたしはパリに関して考えた時に「全然ダメだな」と思ってしまう。パリどうこうの前に、1人のアスリートとして気持ちを作って、そこからレースを走って絶対勝ちたい!と思うまでは時間がかかるなと思います。
あと5ヶ月しかないですが、苦しい練習をいっぱい積んでステップアップしたいと思います。
太田りゆインタビュー
Q:短距離勢に取ってのオリンピック選考大会が終了しました。
メダルという結果は得られませんでしたが、しっかりやり切ったなと思います。前回のアデレードよりは良かったと思いますし、気持ちの面も立て直せたなと思います。
Q:前回は落ち込んだ様子も見えましたね。
オリンピックを抜きにすれば今大会が最後の国際大会だ、という気持ちも強く、メダルも欲しいと思ってました。前回のこともありますし、ちゃんとダッシュできないレースの悔しさ、やりきれなかった思いは残したくないと思っていたので、「全部ちゃんと踏む」ということができて良かったと思います。
Q:収穫、成長などはどんな部分にありますか?
東京オリンピックから考えれば本当にたくさんあります。スプリントの予選タイムも10秒8で「残念だな」と思えるようになったこととか、ケイリンで準決勝に乗ることが基準になったこととか。全体レベルが上がったことが良かった点だと思います。
Q:今日のケイリンのレースについて聞かせてください。
準決勝のレースは悔やまれます、反省点がたくさんあって……これはジェイソンコーチとも話し合って今後どうにか改善したいと思います。
順位決定戦に関しては、あのメンバーが決勝でもおかしくないような顔ぶれでした。そこで「オリンピックのシミュレーションができたらいいな」と気持ちを改めて、最後まで諦めずに踏むことができましたし、しっかり自分で位置を取って切り替えて切り替えて動くことができました。満足いく結果ではありませんが、すごくダメだったとも思っていません。
Q:パリに向けての想いを聞かせてください。
(出場できるかどうかは)正式発表がないとわからないのでなんとも言えないところではありますが、もし選んでいただけるなら、ここまでわたしのことを育ててくれた日本チームに恩返しができるようなオリンピックにしたいです。