2024年2月2日〜4日に開催された『2024ネーションズカップ第1戦』。この大会で光る活躍を見せた女子中長距離選手がいた。ニュージーランドの若手、アリー・ウォラストン。
ウォラストンは同大会でエリミネーション、オムニアム、チームパシュートの3冠を達成。パリに向けた注目選手として、どんな選手なのかお伝えしていく。
アリー・ウォラストン(ニュージーランド)
2001年生まれの女子トラック中長距離選手であり、ロード選手。
10代前半には既に地域の自転車レースに参加し始め、14歳の頃に初めてベロドロームでの走行を体験。すぐにトラック競技の虜になった。
世界の舞台で頭角を見せるようになったのは2019年ごろ。この年、ドイツで開催された『2019ジュニア世界選手権トラック』の個人パシュートにて世界一の証「アルカンシェル」を獲得した。
Double celebration in #CyclingNZL with Rainbow Jersey wins for @ally_wollaston in the pursuit & @LaurencePithie in the omnium at Junior World Rack Champs @UCI_Track #Frankfurt2019 pic.twitter.com/GR8drLf7rW
— Cycling New Zealand (@CyclingNZL) August 17, 2019
その後国内選手権などでも好成績を残し「東京2020オリンピック」出場も有力視されていたものの、2021年初旬に落車。脳震盪を伴う負傷で数ヶ月に及ぶ治療期間が余儀なくされ、オリンピック初出場の夢は叶わなかった。
しかしこのアクシデントが彼女の次のステップへのきっかけとなった。「何をしたいのか」を改め直した結果、オランダに拠点を置くU23のロードチーム「NXTG Racing」に加入することになった。
それも「チーム公式サイトの問い合わせページから自己推薦書を送り、数日後にはチームと契約した(Rouleurインタビューより)」というのだから、ウォラストンの自主性がよくわかる。翌2022年、ウォラストンは同チームにてヴィットーリア・グアッツィーニらを相手にプロ初優勝を飾った。
2023年、「NXTG Racing」の後身であるUCIウィメンズワールドチーム「AG Insurance – Soudal」のエリート選手として再契約。ロードレースに出場する傍ら、同年のトラックネーションズカップではメダルを量産。ロード・トラック両競技の世界トップレベルで二足の草鞋を履く選手となった。
参照:
「AG Insurance – Soudal」公式サイト ALLY’S BIO
Rouleur(2023年6月22日)
主な実績
ロード
開催年 | 大会名 | 成績 |
2022 | Bretagne Ladies Tour CERATIZIT(ステージレース) | 総合3位 |
Grand Prix du Morbihan Femmes(1Dayレース) | 優勝 | |
Ceratizit Festival Elsy Jacobs(ステージレース) | 総合優勝 | |
2024 | Tour Down Under(ステージレース) | 第1ステージ優勝 |
トラック
開催年 | 大会名 | 成績 |
2019 | ジュニア世界選手権 | 個人パシュート優勝 |
ワールドカップ第3戦 | チームパシュート優勝 | |
2022 | オセアニア選手権 | チームパシュート優勝 マディソン優勝 スクラッチ優勝 オムニアム優勝 |
ネーションズカップ第1戦 | エリミネーション3位 | |
2023 | ネーションズカップ第1戦 | エリミネーション優勝 オムニアム優勝 チームパシュート優勝 |
ネーションズカップ第2戦 | オムニアム優勝 チームパシュート2位 マディソン3位 |
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世界選手権 | チームパシュート2位 オムニアム6位 マディソン7位 |