パリオリンピック前哨戦となった2023世界選手権・グラスゴー大会。8月9日、トラック競技の最終日に女子オムニアムが実施され、梶原悠未が8位となった。優勝はこの種目の東京2020オリンピックの覇者ジェニファー・バレンテ(アメリカ)。2年連続の優勝を果たした。
女子オムニアム
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ケイティ・アーチボルド
2023世界選手権・グラスゴー大会、トラック競技の最終日となった8月10日には女子オムニアムが実施された。この種目には24人が出場。
開催国イギリスの優勝候補ケイティ・アーチボルド、東京2020オリンピック金メダルのジェニファー・バレンテ(アメリカ)、今大会エリミネーションとポイントレースの2冠を果たしているロッテ・コペツキー(ベルギー)、東京2020オリンピック銀メダリストの梶原悠未など世界の強豪が出走した。
スクラッチ
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アリー・ウォラストン
第1種目のスクラッチ。レースは30周、7.5kmの戦い。残り20周で開催国のアーチボルドがアタックするが、このアタックは吸収される。しかしカウンターアタックでアリー・ウォラストン(ニュージーランド)とアリーン・ザイツ(スイス)が抜け出しに成功。ザイツは終盤に吸収されるが、ウォラストンは逃げ切りに成功。1位となる。
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レティシア・パテルノステル
2位争いの集団スプリントはバレンテ、レティシア・パテルノステル(イタリア)、アーチボルドの順でフィニッシュ。梶原は外から前方を伺うも、前に出れずに9位となった。
テンポレース
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ジェニファー・バレンテ
ポイントを大量に獲得してトップとなったのはバレンテ。梶原は中盤に1周追い抜き(ラップ)をすると、その後は踏み込む様子を見せずにレースを終えて、この種目を5位で終えた。
エリミネーション
2周に1回、最後尾の選手が除外されるエリミネーション。レースは落車が何度も発生し、その度にニュートラルがかかるなどアクシデントを含む展開となった。
梶原は集団の後方で走ることが多く、何度もギリギリで除外を避けていく。残りは12人となった集団で、除外周回で梶原が徐々に遅れていき、最後尾でフィニッシュラインを通過。梶原は12位でこの種目を終えた。
1位はコペツキー(ベルギー)、2位はバレンテ、3位にバレンタイン・フォルタン(フランス)のトップ3となった。
ポイントレース
最終種目のポイントレース前の梶原の順位は7位でスタート。暫定トップは2022の覇者のバレンテ。
レースはバレンテが逆転を許さず優勝した一方、盛り上がりを見せたのは3位争いだった。開催国のエース、アーチボルドが暫定8位からスタートするが、2回のラップ(40ポイント)に加えてスプリントポイントを得て、最終ポイント周回前には暫定4位まで順位を上げることに成功する。
最終ポイント周回では、4ポイント差で暫定3位のコペツキー(ベルギー)とのスプリント勝負となったが、この勝負はコペツキーが先着。
アーチボルドはメダルに届かず4位でレースを終えた。梶原は最終種目でポイント獲得をすることができず、最終成績は暫定順位より1つ落として8位となった。
優勝はバレンテ、2位にアマリー・ディデリクセン、3位はコペツキーという最終結果となった。
選手名 | チーム | ||
1位 | ジェニファー・バレンテ | VALENTE Jennifer | アメリカ |
2位 | アマリー・ディデリクセン | DIDERIKSEN Amalie | デンマーク |
3位 | ロッテ・コペツキー | KOPECKY Lotte | ベルギー |