最終種目 ポイントレース
窪木が表彰台登壇をかけてチャージしなければならない最終種目、ポイントレース。100周、25kmの戦い。
最初のポイント周回で窪木が2着、兒島が3着と日本勢が勢いをつけてレースが始まる。窪木は2回目、残り80周のポイント周回でも2着と着実にポイントを加算し、暫定4位へと上がる。
アタック⇒吸収、アタック⇒吸収と、多くの選手たちが仕掛ける中で迎えた残り60周、4回目のスプリント周回。ここで窪木が外から加速して1着5ポイントを獲得。103ポイントとなり暫定順位を3位とすることに成功した。
残り50周の時点では窪木にポイント獲得はなかったものの、暫定トップでスタートしたスチュワート以外のトップ選手たちが入る逃げ集団に入った窪木と兒島。2人は逃げ集団内で周回を重ねていく。
残り40周をきって、窪木と兒島を含む逃げ集団はメイン集団に追いつき、それぞれ20ポイントを獲得。ゴロンダンが暫定トップで133ポイント、窪木は暫定2位で123ポイントと、窪木が順調に表彰台に向かってポイントを積み重ねていく。3位にはファンシップが122ポイント、トウデンベルグが121ポイントと表彰台争いは僅差の戦となった。
終盤、レースが動く
しかし、終盤に入りレースが大きく動き出す。
まず集団からアタックしたのは暫定トップのゴロンダン。兒島と一緒に集団から抜け出すと、トップ争いとは関係ない4人の選手たちと周回を重ねていき、1周追い抜きを成功させる。これでゴロンダンの優勝は事実上確定と言えるほど、ポイントを量産。兒島も2回目の1周追い抜きを成功させて大量ポイントを獲得した。
一方で集団からアタックしたのは、窪木とメダル獲得争いを繰り広げるファンシップとトウデンベルグ。このアタックに窪木が反応できずに、2人が集団をどんどんと離していくと、残り20周を前に1周追い抜きを成功させて窪木が逆転されてしまう。暫定2位だった窪木はポイント差を大きく広げられてしまい、4位へと落ちてしまった。
更には、残り20周を切り、トップ争いと関係なかったヴィンセント・ホペザック(オランダ)が単独で1周追い抜きを成功させる。一気に大量ポイントを獲得したホペザックは、窪木のポイントを上回り、窪木はレーススタート時と同じく暫定5位へ。
窪木にとってのチャンスは、残り10周と最終周回の2回のポイント周回のみとなる。
しかし、その後にポイントを獲得することはできずにフィニッシュ。一時は暫定2位となったものの、激しいアタックが繰り広げられた結果、窪木の最終順位は5位となった。
Gold for France 🥇 🇫🇷
Donavan Grondin seals the deal in a decisive Points Race to win the Men Omnium. #TissotNationsCup pic.twitter.com/910fP2SNtu
— UCI Track Cycling (@UCI_Track) April 23, 2023
優勝はドノヴァン・ゴロンダンが中盤の1周追い抜きでの逃げ切り、2位にトウデンベルグ、3位がファンシップ、4位に終盤で大量ポイントを得たホペザック、窪木が5位、兒島は最終種目スタート時の暫定11位から2つ順位を上げて9位でフィニッシュした。
順位 | 選手名 | チーム | ポイント | |
1位 | ドノヴァン・ゴロンダン | GRONDIN Donavan | フランス | 159 |
2位 | ティム トーン・トウデンベルグ | TEUTENBERG Tim Torn | イギリス | 146 |
3位 | ヤン ウィレム・ファンシップ | van SCHIP Jan Willem | オランダ | 142 |
5位 | 窪木一茂 | 日本 | 123 | |
9位 | 兒島直樹 | チームブリヂストンサイクリング | 101 |
大会最終日には女子オムニアム(垣田真穂・梶原悠未)、男子マディソン(橋本英也&兒島直樹、窪木一茂&今村駿介)が実施予定。日本では24日朝5時からYouTubeでレースが配信される。