トラック競技のエンタメ化を図り、更なる競技の認知向上を目的とする『UCIトラックチャンピオンズリーグ』。全5戦となったシーズン2が幕を開けたのは11月12日だが、12月2日、3日とロンドンで開催される2連戦で遂にチャンピオンが決まる。
12月1日には大会側が用意したバーチャル記者会見が行われ、各カテゴリーの暫定総合トップの選手たちが最終戦に向けた意気込みを語った。
男子短距離暫定トップ ハリー・ラブレイセン
Q:今シーズンはマシュー・リチャードソン(オーストラリア)とガチでやりあっていますが、彼に対しての感想と2大会連続のチャンピオンに向けての意気込みをお願いします。
彼は世界選手権での決勝まで上がってきましたし、リチャードソンの強さに驚きはありません。ここまではトップなので、ロンドンでも最後にリーダージャージが着れるように頑張りたいと思います。週末は2日続いているので上手くリカバリーできるかが全てだと思います。
Q:リカバリーに関してですと、リチャードソン選手が毎レースを走った後、かなり疲れているように見えますが、その点は彼の弱点のように見ていますか?
多分苦しいんでしょう。ただ、その点はあまり考えないようにして、自分のレース、リカバリーに集中したいと思っています。
Q:ラブレイセン選手はリカバリーに自信があるということでしょうか?
ここ2~3年でたくさんのレースを行い、自分のリカバリー能力が高くなっていることは感じます。そこは強みかもしれないです。
女子短距離暫定トップ マチルド・グロ
Q:今年の活躍は素晴らしいですね。その秘密は?
まず去年はオリンピック、世界選手権、そこからのトラックチャンピオンズリーグまでの時間が短かったので、疲れていたということもあります。今年の1月には新たなコーチ(グレゴリー・ボジェ元選手)に指導を始めてもらい、結果も出ました。自分が正しい道を歩んでいると思えますし、結果が出ることで自信が付いてきたこともあります。
Q:新たなコーチと歩みだし、レベルアップしているように感じますが、影響として大きな部分は?
グレゴリー・ボジェがコーチになって、これまで私に足りなかった自信が持つことができました。彼は元選手ですし、そもそも私の友人ですし、選手のことが分かっています。スプリントの予選で良いタイムが出た時にハグしてくれたり、精神的な面が一番大きいと思います。ロンドンの終わりでは、リーダージャージを着れるように頑張ります!
女子中長距離 ジェニファー・バレンテ
Q:このイベントへの参加をどうとらえていますか?
このイベントでここまでの成績を残せるとは思っていませんでしたが、レースの経験を積むということが目的でしたので、その点は狙い通りとなっています。出場している選手たちもレベルの高い選手ばかりですし、トラック競技のレベルの高いレースは年間を通じて多くないため、こういった機会があって本当に助かっています。ロンドン大会でも良い結果を残せるように頑張りたいです。
男子中長距離 クラウディオ・イムホフ
Q:第4、5戦、終盤戦に向けて今の心境を教えて下さい。
去年参加してみて、今年の目標はどのレースでも良いので1勝を挙げることでした。現在総合トップではあるものの、まだ目標を達成できていません。ロンドンでは“1勝”が達成できるようにしたいです。また、事故があってレースから離れている時間が長かったので、勘を取り戻すことも目的の一つです。
Q:事故とは?
トラック練習中に55キロほど出ていたのですが、他の選手とぶつかりました。その後のことは覚えていませんが、5時間ほど気絶していたそうです。脳損傷で2~3か月の間自転車に乗ることが出来ませんでした。ですから、出来るだけ多くのレースを走りたいんです。
Q:このイベントでトラック競技の注目が上がったように感じるか?