世界の壁はまだ高いのか。男子スプリントに出場したのは山﨑賢人、寺崎浩平、太田海也の3人。寺崎、太田の2人は自己ベストを更新するタイムを出すも日本勢が最終日に姿を残すことは叶わなかった。

2022年10月12~16日で開催の『2022世界選手権トラック』。大会4日目の15日には、男子スプリントの予選~準決勝までが実施された。

世界各国から35人が集まった男子スプリントは3大会連続でこの種目の世界チャンピオンとなっているハリー・ラブレイセン(オランダ)を筆頭に強豪がエントリー。日本からは山﨑賢人、寺崎浩平、そして今大会が世界選手権デビューの太田海也の3人が出場。

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予選 太田・寺崎が自己ベスト

予選は助走をつけて200mのタイムを計る。28人が1回戦へと進むが、内上位4人までは2回戦へシードを得る。

日本人選手たちを含む予選の結果は以下の通り:

1位 ハリー・ラブレイセン(オランダ)

2位 マシュー・リチャードソン(オーストラリア)

3位 マシュー・グレーツァー(オーストラリア)

6位 太田海也 9秒531 ※自己ベスト

17位 寺崎浩平 9秒673 ※自己ベスト

22位 山﨑賢人 9秒741

予選結果PDF

1回戦 太田は快勝、山﨑・寺崎が勝ち上がれず

太田の対戦相手はムハマド・シャローム(マレーシア)。前に太田、後ろにシャロームでレースは進む。スピード差を活かして太田がシャロームに並びかけることを許さず先着して2回戦進出を決めた。

山﨑の対戦相手は予選11位のライアン・エラル(フランス)。後ろから攻める形となった山﨑は、残り1周から仕掛けていく。しかし仕掛けが遅かったか、山﨑はエラルに半車輪ほど届かず2着となって、勝ち上がれず。

寺崎は予選16位のケビン・キンテロ(コロンビア)との対戦。前に位置した寺崎は徐々にスピードを上げていき、最終周回では先行体制へと入る。しかしキンテロがバンクの傾斜を利用して加速してくると、フィニッシュでは僅差で逆転されてしまった。この結果、寺崎も2回戦へ勝ち進むことは叶わなかった。

1回戦結果PDF

2回戦 次への経験を得た太田

太田の2回戦は山﨑を下して勝ち上がってきたライアン・エラルとの対戦。

前に太田、後ろにエラルで進むレースは残り1周を前に太田が距離をとってスピードを上げていく。

3コーナーから4コーナーに差し掛かるところで太田がバンクの上部に上がると、内側を突いたのはエラル。一気に前に出て残り1周のスプリント体制へと入る。加速していくエラルを追う太田は、3コーナー辺りでエラルに並びかけ、最終ストレートへと勝負をかける。

最後の追い上げを見せる太田だが、最後は車輪一つ届かずフィニッシュ。

エラルが先着して準々決勝へと駒を進めた。

2回戦結果PDF

その後、同日には準々決勝が行われ、最終日となる16日に行われる準決勝に出場する選手が決まった。

最終日に頂点を争うのは、ハリー・ラブレイセン vs マテウス・ルディク、そしてマシュー・リチャードソン vs マシュー・グレーツァーのオーストラリア人同士の戦いを勝ち抜いた選手のみ。果たして決勝進出は誰になるのか?

準決勝スタートリストPDF

選手インタビュー

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