『2022世界選手権トラック』、男子スクラッチ種目に出場した窪木一茂が銀メダルを獲得した。この種目でのメダル獲得は2010年に盛一大が獲得した銅メダルから12年ぶりとなる。また日本人として、この種目の歴代最高結果を残す形となった。
🌈🇨🇦 Dylan Bibic 🇨🇦🌈
Canada's first-ever Men's Scratch World Champion! 👏#SQY2022 pic.twitter.com/GXm1izj94B
— UCI Track Cycling (@UCI_Track) October 13, 2022
フランス・パリ郊外のサン=カンタン=アン=イブリーヌで開催の『2022世界選手権トラック』。日程は10月12日~16日となっている。2日目の10月13日には、男子スクラッチが実施され、世界中から23人が参加したレースには日本から窪木一茂が参戦した。世界からはセバスチャン・モラ(スペイン)、ゲイビン・フーバー(アメリカ)など、国際大会で名を馳せる名選手たちが出場した。
スクラッチ ルール
定められた距離を、最も早く走り切った選手の勝ち。今大会では、60周回15kmでの戦いが繰り広げられた。
激しい集団の中での争い 最後に魅せた窪木
レースは男子特有の速い展開の中、主導権を奪おうと数々の選手たちがアタックをしては吸収されていく。
終盤になって更にスピードが上がっていくと残り5周となったところで、窪木が集団の後方から先頭付近へと勢いよく上がっていく。
先頭には2人、それを追うのは窪木を追う3人となって後続集団、そしてその後ろにメイン集団となって残り4周。窪木の前にいた地元フランスのドノヴァン・ゴロンダンが加速すると窪木がその後ろに付いていき、残り3周で4番手まで上がっていく。
後続が先頭に近づいてくる中、残り2周を前に窪木は4番手をキープ。しかしながらフランス、カナダ、ベルギー、ポルトガル、オランダの選手に囲まれて6~7番手で最終周回へと入っていく。
なかなか前が空かない中、残り半周で外への道が開けた窪木は、一気に加速して捲り上げていく。
前ではディラン・ビビク(カナダ)が身体一つ抜け出すとフィニッシュラインへと1番で飛び込む。ぐんぐん位置を上げていく窪木はビビクの後に続き、2着争いでオランダのロイ・エイフティングと並んでフィニッシュ。
写真判定の結果、窪木が2位争いで先着し、2010年の盛一大の銅メダルに次いで、この種目で12年ぶりとなるメダル、更には最高位となる銀メダルを獲得した。