注目の戦い

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決勝

1本目は最終周回を前に中野が寺崎を追い越して先行すると、大きく距離が開いてしまう。逃げる中野に対し距離を詰めていく寺崎だが、最終ストレートでは諦めて失速。1本目は中野の勝利となった。

2本目は中野が前でスタートし、速い段階からペースアップしていく展開。今度は徐々に距離を詰めていく寺崎が最終ストレートで中野を捕らえて先着。勝負は3本目へと持ち越しとなる。

勝敗を決する3本目。再び前には中野、後ろに寺崎となったレースは、残り1周半のところで寺崎がインから攻めていく。

中野がすかさずイン側のスペースを消しにいくが、ここで両者が衝突。中野が落車した後に、スライドしながら寺崎も落車しレースは中断。

寺崎の後輪が弾き飛ばされている

審議の結果、中野の走行違反で失格となり、優勝は寺崎となった。なお、中野は失格となったため順位を得られず、2位は空位となってしまった。

3位決定戦は山﨑賢人vs太田海也。この勝負は太田が驚異のスピードを見せて山﨑を下して勝利(2本目の上がりタイムは9秒998※最後の200m)。3位は太田、4位に山﨑となった。

リザルト

1位 寺崎浩平
2位
3位 太田海也

最終リザルトPDF

寺崎浩平コメント

Q:最後の3本目、相手選手の失格により優勝が決定しました。ちょっと喜びにくいかもしれませんが、レースを振り返っていかがですか?

実は先日胃腸炎になって、練習も全然できていなかったんです。タイムは9秒8、正直全然良くないですが、自分の得意パターンで決勝まで上がれたことは良かったし、1本目取られたけど2本目で取り返したことは良かったと思います。「ついてきたのかな」って感じです。体も重く、よくない中で勝ち切れたのは良かったなと思います。

先行するよりは後ろから追い込むのが得意なので、そのパターンに持ち込めたのが勝因だったのかなと思います。

Q:決勝戦の対戦相手だった中野慎詞選手、そして今回3位になった太田海也選手と、若い世代がどんどん力をつけています。自身としてはどのようなモチベーションでやっていますか?

スプリントに関しては全然経験がないですし、世界と比べてタイムも遅いです。もっとタイムを出さないと勝負権すらもらえないと思うので、今日の結果に満足せずにタイムを上げていきたいです。

Q:高校生の中西湊選手とも対戦しました。

高校生で10秒1なんて、僕らが高校の頃では考えられないタイムです。僕らの頃はトレーニングの知識なんかも浸透してなかったですし、今はすごく良い環境でやれてるのかなと感じます。下の世代が育っていることはとても良いことだと思いますし、お手本になれるような結果を出したいですね。

昨日よりも今日の方が状態が良いですし、明日のケイリンも結果を出していきたいです。

Q:ちなみに、ウェアの替えはありますか……?(※決勝戦の落車で、スキンスーツのお尻部分に穴が空いてしまった)

ないんです……予備があるか聞いてきます。

太田海也コメント

Q:ハロンタイムを振り返っていかがですか?

自分としては遅いタイムです。朝からテンションが落ちました(笑)昨日落車したところの動きが悪くて、明後日そこが治ればもっと良くなると思います。どっちにしてももっと速くなる必要があるとは思っています。

Q:2日間走ってきてどうですか?

個人種目で国際大会に出るのは初めてです。昨日は体が動かない部分もあり、今日の朝もそうだったんですが、勝ち上がりが進むうちに良くなっていく感覚があります。楽しめています。

1日に本数を走るのは、他の選手と比べても得意だと思います。自分が把握できてないってこともあるとは思うですが、ボートの大会と比べると今日の方が楽に感じます。

毎回自分の持ってる力を出し切れるよう、経験を積んでいきたいと思います。

Q:そうなると、疲労が溜まってくる明日以降は有利では?

楽しみです!脇本さんって明日もいらっしゃいますよね?次は落車せずに戦いたいです。

※初日のスプリントで同組となったが、落車で完走できず

Q:ケイリンとスプリント、どちらが得意とかありますか?

わかんないですね、どっちもコケたし。これからだと思います。

Q:では明日は落車しないように……

さすがに落車の皆勤賞は嫌です(笑)!

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