アフロだから強いのか、それとも強いからアフロなのか。

それは、どちらも正しいのかもしれない。

日本自転車トラック界が誇る”アフロ怪人”山﨑賢人が、アジア選手権を制して大陸王者となった。同じくこの種目に出場した小原佑太は4位。

2022年6月18日から行われた『アジア選手権トラック2022』。大会4日目と最終日に男子スプリント種目が大会プログラムに組み込まれた。

この種目には日本から山﨑賢人と小原佑太が出場。小原はチームスプリント、1kmタイムトライアルと既に2冠を達成しており、狙うは3冠。

一方の山﨑は男子ケイリンに出場し4位とここまで表彰台は無し。この種目でメダル獲得を狙う。この種目にはアジア各国から総勢19人がエントリーした。

予選:山﨑はトップ通過

予選は200mの助走をつけたタイムトライアル(16位までが対戦形式のレースへ勝ち上がる)。

山﨑のタイムは9秒922で予選トップ。小原のタイムは9秒988で予選4位。日本の2人は共に上位で予選を通過する。

山﨑賢人 9秒922

小原佑太 9秒988

予選結果PDF

準決勝 天王山の日本人対決

準決勝は日本人対決。ここまでストレートで勝ち上がってきた山﨑賢人vs準々決勝ではタイの強豪との死闘を制して勝ち上がってきた小原佑太。

1本目。小原が前、山﨑が後ろでスタートしたレース。両者はゆっくりと半周走っていく。

お互いの手を知り尽くしている選手同士なだけに、いつ、どちらが仕掛けるのか……と思った矢先に、小原が一気にスパートをかける。

完全に立ち遅れた山﨑は小原に大きく離されてしまい、1本目は小原が先取する形となった。

2本目。山﨑が前、小原が後ろでスタートした両者だが、1周を走るところで小原が内側から山﨑を追い抜き先頭へ。しかし山﨑がこれを嫌ったのか、すぐに小原を抜き去って、再び山﨑が前に出る。

最終周回に入り、山﨑が加速していき、後方から山﨑を追い込む小原だが、最後は届かずに山﨑が先着。勝負は3本目に持ち越される。

3本目。小原が前、山﨑が後ろとなって決勝進出をかけた勝負が始まる。両者スタンディングで位置を変えながら、半周過ぎて山﨑が前に出る。残り2周を切って、スピードを上げていく両者は、小原が速めに前に出ようとするが、山﨑がけん制しながら前を譲らずに最終周回へ。

スプリント体制に入る両者だが、2コーナーを前に山﨑が小原をけん制して車間を開くことに成功すると、開いた差は埋まらず山﨑が先着。

日本人対決を制して決勝に進出したのは山﨑となった。

準決勝結果PDF

決勝 レース巧者のアフロ怪人

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