会場となるベロドロームは?
寒そうなイギリス北部の都市グラスゴー。では次に、『UCIネーションズカップ』第1戦の会場となる場所をご紹介。
会場となるのは「Sir Chris Hoy Velodrome(サー クリス・ホイ ベロドローム)」。イギリス自転車競技界の英雄「Sir Chris Hoy」の名を冠した1周250mの木製屋内ベロドローム(自転車競技場)だ。
クリス・ホイは、現在46歳の元トラック競技選手でイギリス・スコットランド出身。2000年から2012年までのオリンピック4大会に出場し、トラック競技で通算6個の金メダルを獲得したレジェンドだ。そのような功績により、2009年の「大英帝国勲章授与式」にてイギリス王室から”ナイト”の爵位を授与され、”サー・クリス・ホイ”の称号を得ている。過去には国際競輪出場のため、日本の競輪にも出走したことがある人物だ。
そんなレジェンドの功績を讃え、スコットランド初となる世界基準の屋内自転車競技場として、2012年10月にオープンしたのが、今回の会場「Sir Chris Hoy Velodrome」だ。
参照:Commonwealth Games Scotland(「Sir Chris Hoy Velodrome」について)
『トラック世界選手権2023』も視野に
イギリス・グラスゴーの「Sir Chris Hoy Velodrome」は、2023年8月に開催予定である『UCIトラック世界選手権2023』の会場となる場所だ。
次の次の世界選手権ではあるが、そこでの活躍を見据えることで、今回のネーションズカップ第1戦により重要な意味が生じてくるだろう。
会場の雰囲気だけでなく、タイヤの滑りやすさやコーナーの膨らみ具合など、走路となるバンクの感触をハイレベルな実戦を通して体験できる、数少ないチャンスだ。
グラスゴーにはそうした世界選手権、そしてその先の2024年パリオリンピックまでの道のりを描き、世界各国からそれぞれの野望を持った選手が集結するだろう。
2024年パリオリンピックへの出場をかけた戦いは、既に始まっているのかもしれない。