女子はエリートとU-23のカテゴリーが一緒に走ったロードレース。出場したのは去年のエリート覇者・與那嶺恵理(Alé Cipollini)、金子広美(イナーメ信濃山形)、上野みなみ(Ciel Bleu 鹿屋)、唐見実世子(弱虫ペダル サイクリングチーム)、吉川美穂(LiveGARDEN BiciStelle)ら。そしてU-23カテゴリーではトラックナショナルチームでお馴染みの梶原悠未(筑波大学)、古山稀絵(日本体育大学)など60人。オリンピックの出場選手の選考対象レースでもあり、注目の集まる1戦となった。

第 32 回オリンピック競技大会の選手選考基準(PDF)

5周目で與那嶺が独走モードへ

総距離は計140km(10.8kmX13周)。序盤から先頭で起こるアタックにより続々と集団から離されていく選手たちが出る中、4周終了の時点で集団は先頭、第2、第3集団、そしてその他といった形となる。有力選手たちが集まる先頭集団となったが、5周目、先頭集団にいた與那嶺が単独で抜け出すと、そのまま独走状態へ。単独で逃げる與那嶺は10周目に入る時点で、3分30秒ほどの大きなリード。レースは逃げる與那嶺、そして後ろに控える追走集団(樫木・牧瀬・金子・手塚・福田・伊藤)の勝負となった。


追走集団に入れなかった梶原と古山

10周目の周回では與那嶺を追う集団から金子、樫木、牧瀬が抜け出すと、11周目に入る時点で先頭の與那嶺とのタイム差を2分49秒差(前の周から40秒の差を縮めた)とし、ここから戦いが激しくなると思われた。

オリンピック出場権を巡る熾烈な2位争い

しかしここから與那嶺は12周目(残り2周)に入ってタイムを更に広げ、追走する3人とのタイム差は3分37秒となる。そのまま残る2周を追いつかれることなく逃げ切り、レース中盤から最後までを単独で走りきっての勝利という、驚異的な力を見せつけた。

オリンピックの出場権獲得にも関わる2位争いは、金子、樫木、牧瀬の3人の戦い。最後の最後まで牽制が続き、ゴールスプリント勝負へ。最後は金子が二人を抜いて飛び込み2位となり、3位に樫木、4位に牧瀬となった。

U-23カテゴリーの優勝は梶原悠未。エリートカテゴリーを含め全体の8位、トップの與那嶺から12分38秒差でフィニッシュとなった。