U23欧州遠征のメインであるネーションズカップが遂に開幕を迎えた。

Gent – Wevelgem U23 173.8km
松田 祥位 DNF
渡邊 歩  DNF
大町 健斗 DNF
蠣崎 優仁 DNF
福田 圭晃 DNF
大前 翔  DNF

激しいポジションの奪い合い

スタート直後から横風が吹く事が予想されていたので試走もニュートラル区間を含めて行い、またウォーミングアップもローラー台を用意し念入りに行った。ニュートラル区間から横風を警戒した各チームが激しくポジションの奪い合いを行うものの、アタックはおこらずペースは上がらなかった。結果として「ただひたすら密度が高い状態」が続き、落車が頻発することに。

スタート後から30分程度のところで2回目の大きな落車があり、それをきっかけとして先頭集団のペースが一気に上がり集団が分断。約50名が先行することになった。日本チームからは唯一、福田が先頭集団に残ったが、先頭集団で発生した落車により遅れ、日本選手のいる後続の集団に吸収された。

後続の集団では福田、大町、蠣崎、渡邉を中心に積極的にローテーションを回し続けることでハイペースを維持し、先頭集団から大きく引き離されることもなく一定のタイムギャップを保っていたが、やがて力尽きDNFとなった。

松田も奮闘するも…

松田の残った集団は先頭集団から遅れてくる選手たちを吸収しながら、35位以降の30名ほどの大きな集団となり、先頭から7分遅れのポジションでラスト20kmを通過。「18分以内がタイムリミット」と想定していたため「完走は間違いない」と思われたが(UCIの競技規則では完走の基準として8%が提案されており、今大会の競技規則にも8%ルールが適用されている旨が記載されている)、ラスト15km地点で「最終のコミッセールカーより5分遅れ」であることを理由にリタイヤ扱いとなった。


釈然としない思いはあるが現実問題として30名以上が先行し、そこに加われなかったのは間違いなく我々の力不足でもある。次のネーションズカップは2週間後のツールドフランドルとなるが、そこで選手たちと共に奮起し、リベンジしたい。

選手達のコメント

福田圭晃「まだまだパワーが足りない」

「集団内の位置取りでは常に30番以内をキープすることができたが、常にスプリントをし続けているような状況で、体型が小さく筋肉量が違うこともあるがまだまだパワーが足りないと感じた。もっとトルクをかけて踏んでいけるようにトレーニングを積んでいきたい。」

松田祥位「脚力的には余裕もあった」

「スタート前から風が強く厳しい展開になることは予想できていたので、集団内でかなり前方に位置取りしていたつもりでしたが、気付いたら中盤まで下がってしまいました。今まで走ってきたレース以上に激しかったと思います。コンディションもよく脚力的には余裕もあっただけに悔しいです。」

TEXT:JCF