連日盛り上がりを見せるロード世界選手権2018。男子ジュニアでは驚異的な追い上げをみせたイヴェネプールの勝利は、世界へ驚きをもたらすなど、ニュースに尽きないのが世界選手権だ。

大会の最後を飾るのは男子エリートロードレース。このコースは最後に「地獄の坂」と呼ばれる激坂が待ち受ける事が話題となっている。

坂っていうか、壁。

でもね、でもね!「激坂って言ってるけど本当?体験していないくせに、激坂を語れるの?」と心に何かが引っかかった。それならば「登ってみよう!」と、自転車を借り、実際に激坂を味わいに行ってきました。

Vol:1で紹介した「地獄の坂へ」の看板がおどろおどろしい。恐れを抱きながらも、左へと舵を切る・・・。

道中「Bon Voyage(良い旅を)!!」と旅行者らしき人からフランス語で激励された。

さて、早速上りが始まる。さっきの道を曲がると、ず〜〜〜っと上りなのです。

筆者は日常で自転車に乗る生活をしていませんが、体力には自信がある・・・・・・はず。一般的な20~30歳代の体力を「10」とするならば「18」位はあると自負しています。とは言え素人なので電動アシスト自転車をレンタル。

登り始めは「地獄の坂って言っても、まぁこんなものか」と、息を弾ませながらレンタルしたママチャリのペダルを踏み続ける。

実際に借りたのは電動アシスト付、しかしそれが後に仇となる・・・

1km付近へ到着。既に結構勾配がキツい・・・・・・・(地図の「1」の辺り)

腿(もも)は既にパンパンだ。

ここで電動アシスト付自転車を借りたことが仇となった。

 

・・・バッテリーが切れ\(^o^)/

 

地獄の坂を、重りを抱えて辛さに耐つつ登るハメに。

すると、ずっと先には斜度「28%」の表示が・・・・・・

地図の「2」の辺り

「あら、ご丁寧に絶望感を与えてくれてありがとう!!!」と怒りすら湧いてくるが、登っている最中は

「タ・・タスケ・・・・テ・・・・・(´ཀ` )」

としか頭に浮かびません。

日本代表として出場をする中根選手も「ツアーオブジャパンの富士山コースよりキツイ」と言っていましたが、この事なんですね・・・・・

上手く伝わる写真が撮れなかったのが悔しいですが、たぶん歩いた方が速く登れるレベル。重力を全身に感じながら重たいペダルを踏むも、自転車のスピードが出なさ過ぎて、なかなか味わえない程の絶望感が味わえます。放送禁止用語が口から出そうになります。

足が燃えます。

そして思考が止まります。

何とか我慢して乗り越えると、インスブルックを一望できる素晴らしい景色(地図「3」の辺り)が眼前に広がります。

まあ選手たちは景色を見る余裕とかはないでしょうが。

たぶん、この「地獄の坂」体力数値が10位の人(通常の人)は登れません。15以上は無いとダメです(あくまで個人の感想です)。

登りきった後は、キラキラのお星様が流れる様な達成感を味わえます。

そして帰りはヘアピンカーブを数箇所含む下りへ。すごくスピードが出そう・・・・

と「地獄の坂」を実際に体験してきました。ロードバイクだったらもっと楽だったのかな?等と思いつつ、襲い来る身体のダメージに後悔する筆者でした。

Vol.1でも紹介した「狭い難関」、200km以上を走った後に迎えるのは最大勾配28%の激坂、そしてスピード狂にはたまらない下り。いったいこのコースを制する怪物は誰になるのか。日曜日に行われるのレース本番を楽しみにしましょう。

Text : Mizuki Ida