5月30日から6月2日までの4日間で行なわれるジュニアネーションズカップ。プロローグに続いて初日が開催レースがされた。

アップダウンの多いレースで大きな差が出る/ジュニアネーションズカップ Tour du Pays de Vaud

競技結果

Stage1

1 BRENNER Marco(ドイツ)3時間13分03秒
2 BAUDIN Alex(フランス)同タイム
3 STOKKE Vegard(ノルウェー)同タイム
22 山田拓海 18秒差
42 北宅柊麻 27秒差
54 津田悠義 50秒差
96 渡邊諒馬 15分30秒差
97 寺田吉騎 15分32秒差

個人総合時間

1 BRENNER Marco(ドイツ)3時間19分51秒
2 BOVEN Lars(オランダ)11秒差
3 SIMMONS Quinn(アメリカ)15秒差
35 山田拓海 52秒差
39 北宅柊麻 57秒差
45 津田悠義 1分23秒差
93 渡邊涼馬 16分22秒差
98 寺田吉騎 16分34秒差

難易度の高いコース設定

Stage1はレマン湖畔に近いTolochenazの街をスタートし、アップダウン区間をこなした後、Chamblonを中心とした50kmの大きな周回をしてゴールする128.8kmで争われた。

山岳賞のかかった登りが4か所あるコース設定だが、このポイント以外にも短いながら厳しい登り区間が多い。また登り口が狭く直角コーナーも多いため、集団内での位置取りも求められる非常に厳しいコース設定。

日本チームは津田、山田、川崎でステージ上位を狙った。

スタート直後の波乱

スタートして30kmほどで集団落車が発生し、個人総合リーダーを含め多くの有力選手が巻き込まれるが、日本の選手は難を逃れる。川崎が集団内ではじかれ落車し、足首を痛めて再走を断念し、リタイアとなる。50km手前で寺田が落車するが大事に至らず、代車に乗りかえ、すでに遅れていた10名ほどの選手とグルペットでゴールを目指す。

集団内では大周回に入る登り区間でペースが上がり、集団が大きく分解し40名ほどの集団となる。ここで渡邉が遅れるが、津田、山田、北宅の3名が残る。その後ノルウェーとベルギーの2名が逃げ、30秒遅れでアメリカ、デンマーク、ドイツなどがコントロールする集団が続く。下り区間と平坦区間でパラパラとメイン集団に追いつく選手が増え、60名ほどの集団となる。

ゴール前のアクシデント

ラスト10km手前で逃げが全て吸収され、集団は一つに。

最後の1.5kmの登り勝負に向け道が狭くなり、位置取り争いが激しくなる中、津田、山田、北宅は集団の10番手以内の最高のポジションをチームでまとまりキープする。

最終コーナー手前300mで津田の前を走っていたドイツ選手が落車。10番手以内にいた津田が影響を受けて登り口で遅れてしまう。登りに入り強烈にペースが上がる中で山田が集団前方で粘ったが、ラスト500mあたりからのアメリカのペースアップで遅れ、18秒差の22位が日本チームの最上位であった。

実力を見せる日本勢

非常に厳しいアップダウンコースで有力国の選手の多くもこぼれていく中、ラスト10kmをきってからの位置取り争いで、集団内で残った3選手がまとまって集団前方をキープし続けたことは非常に評価できる。

また途中の1級山岳でもチームでまとまって集団前方をキープする走りを見せた。最後の登り口では津田がトラブルに巻き込まれてしまったが、チームとして良い結果を残すための最善の走りを行なうことが出来た。

この日は非常に暑くなったため北宅がチームカーにたびたび補給に来たが、補給するポイントが補給ポイント近くであったり、山岳ポイント手前であったりとチームカーを呼ぶタイミングなど経験のなさが出てしまったが、脚のあるところをみせた。

Stage2はStage1よりも一つ一つの登りの距離が長くなり、クライマーのステージとなる。津田、山田と好調の北宅でステージ上位を狙う。

JCF強化コーチ 柿木孝之

(TEXT:JCF