イタリアのロードバイクブランド「PINARELLO(ピナレロ)」の2019年新モデルが発表された。2019年モデルでは、フラッグシップのDOGMAに続くハイエンド機として「PRINCE(プリンス)」が復活する。

Pinarello PRINCE DISK

1997年、アルミフレームのロードバイク全盛期時代に、アルミとカーボンバックを組み合わせた初代PRINCEは鮮烈なデビューを飾った。その人気から納期は1年待ち。以降も進化を続けた歴代PRINCEは“名車”と呼ばれ続け、今回は2014年以来のシリーズ5代目となる。

2019年モデルのプリンスシリーズはPRINCE FX、PRINCE、そしてディスクブレーキ仕様のPRINCE DISKというラインナップ。PRINCE FXとPRINCE・PRINCE DISKでは使用されるカーボンの種類が異なる。

新PRINCEの特徴

2019年の新PRINCEはDOGMAから多くの技術を受け継いでいる。しかしフレーム金型はDOGMAの流用ではなく、専用金型を採用。またDOGMAにはなくPRINCEのみが搭載する技術もある。

DOGMAから受け継いだ技術としては、ボトルケージ取り付け部分に凹みを作り、フレームと一体化させることで空気抵抗を減らすコンケイブ・ダウンチューブ。

コンケイブ・ダウンチューブ

フロントフォークとクイックリリース周りの空気の流れを整えるフォークフラップ。

フォーク・フラップ

DOGMA F10が初採用した、ハンドル部分にジャンクションを出さないeLinkシステム。

空気の流れを整える、ホイール形状に沿うダウンチューブ。

空気の流れを整えるホイール形状に沿ったかたちのダウンチューブ

などが挙げられる。

PRINCEにだけ搭載されている設計

またブレーキ周りにも空力特性を向上させる形状の仕組みがあり、これはDOGMAにはなくPRINCEだけに搭載されているものだ。

フロントブレーキはヘッドチューブを前に出し、ブレーキ周りに凹みを持たせ、空気の流れを安定させる。リムブレーキは取り付け部分のフレーム部分に凹みをつけ、ブレーキを空気の流れから隠す構造になっている。

PRINCE フロントブレーキ

PRINCEリムブレーキ

ジオメトリーはDOGMAよりもGANに近く、ヘッドチューブもDOGMAより長く設計されている。DOGMA F10よりもボトムブラケット周りは丸みを帯びた形状で、DOGMAより快適性が高く、そしてオールラウンド寄りに仕上がっているという。

PRINCE FXラインナップ