2023年11月16日から18日にかけて開催された『ジャパントラックカップⅠ/Ⅱ』。この大会ではパラサイクリング種目も実施され、日本を代表する選手たちがタイムトライアル、個人パシュートなどが実施された。
出場メンバーは5人。
今年最後の大会
ジャパントラックカップⅠ/Ⅱが
伊豆ベロドロームで16日から18日までの3日間行われます。パラサイクリングの選手も参加しますので
是非、応援に脚を運んで下さい‼️参加選手
16日 杉浦、川本、藤田、木村&三浦
17日 木村&三浦
18日 川本、木村&三浦#JCF#伊豆ベロドローム pic.twitter.com/EWog5wOcjF— 【公式】JPCF🇯🇵日本パラサイクリング連盟 (@JPCF_para) November 14, 2023
それぞれのクラス(障害の種類と重度によって区別されるクラス分け)に出場するため、大会といえども男子Cクラス以外は「競争」がない。「自身との戦い」といった側面の大会の中で発せられた、選手たちのコメントをお届けする。
500mTT 杉浦佳子(WC3)
500mTT タイム:39.711
実施日:11月16日(ジャパントラックカップⅠ)
Q:アルカンシェルを着て挑む、日本でのレースです。
このジャージを着て走れることがとても嬉しいです。やっとお披露目できました。皆さんに見ていただきたいです。
実は昨日、1周の自己ベストを出していました。だから今日は「もっといけるんじゃないか」と思ってたんですが、残念ながら自己ベスト達成ならずでした。
Q:来シーズンに向けての意気込みを聞かせてください。
とにかくパラリンピックで自己ベストを出したいと思っています。それが世界新記録になれば、とても嬉しいですね。
3km個人パシュート タイム:3:59.421
実施日:11月16日(ジャパントラックカップⅠ)
Q:3kmのタイムはご自身としてはいかがですか?
体調の悪い中でしたが、コーチから言われている「この体調であればこれくらい」という目標タイムは達成できました。自分としては満足です。
Q:短距離選手向けの500mTT、中長距離選手向けの3kmパシュート、この2つを1日でこなしています。それぞれどのような位置付けでしょうか?
重きを置いてるのは3kmです。500mはそのためのアップのような気持ちで走りました。3kmの自己ベストは3分51秒台なので、それを更新できるよう積み上げていきたいと思います。
Q:3kmパシュートの魅力とは?
一番「言い訳のできない種目」だと思います。自分と向き合う、昨日の自分より強くなるという「気持ちの持ち方」が好きです。
ジャパントラックカップⅠ
500mTT,3kmIP
アルカンシェルジャージを着て出場できました🌈
着ることができるのは次の世界選手権までなので、恐らくこの1日のみ!貴重な1日でした✨
関わってくださった皆様に感謝の気持ちを伝えたい!!!ありがとうございました🙇 pic.twitter.com/lrQlia9pKU— Keiko Sugiura (@choline1226) November 16, 2023
川本翔大(MC2)
1kmTT 係数タイム:1:07.357
実施日:11月16日(ジャパントラックカップⅠ)
Q:本日のタイムや感触を聞かせてください。
世界選手権が終わってから不調が続いて、ここに合わせるのが大変な部分がありました。その中で自分にできることをやってきた結果、ベストよりは落ちていますが、狙っていたくらいのタイムを出すことができました。
Q:今シーズンを振り返っていかがですか?
世界選手権でメダルを獲れたことは良かったと思います。でもまだ自分にできることがあるんじゃないかと思うので、来年の世界選手権で良い結果を出せるように頑張ります。まずは世界選手に向けてベストを尽くし、その流れでパリにいければと思います。
3km個人パシュート 係数タイム:3:24.540
実施日:11月16日(ジャパントラックカップⅠ)
Q:3km個人パシュートはご自身としては満足いくものでしたか?
目標としていた記録でした。良かったと思います。
Q:1kmTTと3km個人パシュート。それぞれどのような位置付けですか?
どちらも、世界選手権で「狙える」種目だと思っています。今日は両種目やりましたが、どちらも良いタイムを出せるよう、どちらでもベストを尽くせるように頑張りました。
1kmTT タイム:1:11.262
実施日:11月18日(ジャパントラックカップⅡ)
Q:2回目の1kmTTでした。
レースごとに良いタイムを出せるようにと考えていました。やはり間が開いてないので疲れてはいるんですが、この前より良いタイムだったのでもうちょっとこれから勢いを持って3月に向かいたいと思います。
Q:1kmTTへの想いを聞かせてください。
自分にとって1kmは「追い込みきれない」種目。でも最近は少しずつ短い距離でもしっかり追い込めるようになってきました。ペース配分を気にせず最初から突っ込めるような気持ちを鍛えていきたいと思っています。
Q:最後の種目、3km個人パシュートが控えています。
3kmは得意種目です。今出せるベストをしっかり出したいと思います。
3km個人パシュート タイム:3:45.636
実施日:11月18日(ジャパントラックカップⅡ)
Q:4回目のインタビューです。最終種目、いかがでしたか?
ちょっと疲れが出ていましたが、なんとか走り切りました。
Q:来シーズンに向けた意気込みを聞かせてください。
これが今年の最後のレースです。また来年1月にはロードの、3月にはトラックの世界選手権が控えているので、しっかり気を抜かずに明日からトレーニングをしていきたいと思います。
世界選手権で出せるタイムを出し、その良い流れをパリに繋げ、メダルを獲りたいです。
1kmTT 木村和平&三浦生誠(MB)
1kmTT タイム:1:04.484
実施日:11月16日(ジャパントラックカップⅠ)
Q:今日の感触を聞かせてください。
木村:タイム的には思ったよりも悪かったです。ただ三浦くんが競輪選手養成所の試験を控えており、ペアとしての練習があまりできなかった背景があります。ここからまた一から作り直す気持ちでやっていきたいと思います。
三浦:8月の世界選手権が終わってから2人で練習する時間をあまり作れていませんでした。3月の世界選手権に向けて一からトレーニングをしていければと思います。
Q:来シーズンに向けて抱負を聞かせてください。
木村:パリパラリンピックに向けた時期となります。僕個人としては東京大会を逃していますので、世界選手権の結果にはこだわっていきたいと思います。
三浦:木村さんをパリに連れていくことが僕の最大の目標。その夢を実現できるよう、これからも頑張っていきます。
4km個人パシュート タイム:4:42.090
実施日:11月16日(ジャパントラックカップⅠ)
Q:4kmを走った感触はいかがでしたか?
木村:メインとして据えているのは1kmで、4kmはトレーニングでもなかなか走りません。今回1kmの結果があまりにも悪かったので、足を合わせることに主軸を置き、あまり突っ込まずに走りました。息を合わせるという点ではうまくいったと思います。
三浦:4kmを走る練習はなかなかしませんが、2kmまでのタイムをもとに事前にラップタイムの目安を決めています。そこはクリアできたので、最低限の走りはできたと思います。
木村:パラリンピックの出場権を獲得するためにも、1kmTTだけに取り組んでいるわけにはいきません。ポイントを積み上げるという意味でも、最低限の走り、もっと向上する必要があると思っています。そういう意味では今日の走りはまずまずの物でした。
Q:どこまで伸ばしていきたいか、指標はありますか?
三浦:自己ベストが2022世界選手権での4分32秒でした。なので30秒な切れるくらいになれたら理想です。
1kmTT タイム:1:04.010
実施日:11月18日(ジャパントラックカップⅡ)
Q:疲労が溜まっている中でのレースだったと思います。
木村:初日の1kmと4kmを経て、初日よりは脚も合ってきたのかなと思います。疲労のある中で初日より良いタイムが出せたので、そこにはホッとしています。でも3秒台が出なかったことは課題。これから2人で取り組んでいきたいと思います。
Q:お客さんに見ていただいてる中で走る機会も少ないと思います。
三浦:わざわざ遠くから足を運んでいただいた方もいると思います。そんな環境でベストな走りができていないのは非常に残念ですが、これからもこういった機会はたくさんあると思うので、2人で経験を積んでいってこういった場でもしっかり自己ベストを出せるようになりたいと思います。
Q:どんなことをアピールしていきたいですか?
木村:まずはパラサイクリング、障害者の自転車競技があるということを多くの方に知っていただきたいです。オリンピックチームと一緒に走らせていただくことで、より一層知っていただく機会にはなっていると思います。このような機会に良い走りを見せることが必要かなと思っています。
Q:最後、あと1種目あります。
三浦:4kmは自分たちにとって専門外の種目ではあるんですが、精一杯出し切って一昨日(16日)よりも速い記録を出したいと思います。
4km個人パシュート タイム:4:43.787
実施日:11月18日(ジャパントラックカップⅡ)
Q:最後の走りはいかがでしたか?
木村:疲労のある中でなんとかタイムを落とさず走ることができました。
三浦:初日から合わせて5本目のレースだったので、正直脚はきつかったです。でもラップタイム的に見ると綺麗に刻んで走れたと思います。
Q:来年、そしてパラリンピックへの想いを聞かせてください。
木村:三浦くんと組む以前のペアで、東京オリンピックへの出場を逃しています。東京が終わってからの3年になりますが、「パリを掴み取る」という強い思いを持って取り組んでいきます。
三浦:3月に世界選手権があって、そこまでは長いようで短い期間です。そこまでしっかり調整して、パリの出場権を獲得したいと思います。
リザルト一覧
【ジャパントラックカップⅠ】
タイムトライアルリザルトPDF
個人パシュートリザルトPDF
【ジャパントラックカップⅡ】
スプリントリザルトPDF
※スプリントは1チーム(木村&三浦)だけの出場のため、予選のみで終了
タイムトライアルリザルトPDF
個人パシュートリザルトPDF
そのほかの写真はコチラから