2022年8月26日から4日間の日程で開催されている『2022全日本選手権トラック』。開催3日目・4日目にはパラサイクリング種目が実施された。この記事では日本記録の更新も見られた、競技結果をまとめてお届けする。
係数タイムとは?
本記事のタイム種目では「タイム」「係数タイム」と2つのタイムを表記している。パラサイクリングは障害の程度によってクラス分けがされるが、異なるクラスを一緒に実施する際には、クラスに応じた係数をかけたタイムで順位を決定する。
500mTT(WC2-3)
順位 | 選手名 | チーム | タイム | 係数タイム |
1位 | 杉浦佳子 | 総合メディカル/TEAM EMMA Cycling | 39.816 | 39.816 ※日本新記録 |
2位 | 藤井美穂 | 楽天ソシオビジネス | 46.790 | 43.257 |
3位 | 中道穂香 | 52.560 | 48.592 |
杉浦佳子コメント
Q:日本新記録となりました。
「自己ベストを出さなければ世界選手権に連れて行かない」と言われていまして、ドキドキして挑んでいました。大会新記録を出したいとは思っていたんですが、自分の絶好調期だったパラリンピックの記録(日本記録)を上回るタイムが出せたことは自分でも驚きです。パラリンピックが終わっても応援していただいた皆様、サポートやご支援のおかげです。
ロードの練習がメインだったのでちょっと自信がなかったんですが、ロードの練習で行ってきたアタックやスプリントの練習が、今日の結果に効いたのかなと思います。
Q:ロードの世界選手権で世界一になり、凱旋といった側面も持つレースでした。
カナダ(ロード世界選手権)ではひっそりと走っていたので(笑)こんなに迎え入れていただいたことがすごく嬉しいです。今回は女子で新しい仲間(中道選手)も加わったんですが、あれはすごい記録なんですよ。初めての500mTTであのタイムはなかなか出せないです。
これからもたくさん報道していただいて、新しい仲間を迎えて、チームジャパンとして戦えるように裾野を広げていけたらなと思います。
パラリンピックではロードレース、ロードTTでメダルを獲ることはできたんですが、トラックでは全く敵わなかったので、トラックでのメダル獲得を目指したいなと思っています。トラックで自己ベストを出すことが今のモチベーションです。
1kmTT(MC2-5)
順位 | 選手名 | チーム | タイム | 係数タイム |
1位 | 川本翔大 | 大和産業株式会社 | 1:14.064 | 1:05.384 |
2位 | 小池岳太 | positivo | 1:12.413 | 1:12.413 |
3位 | 福冨伸彦 | NTT東日本/NTI | 1:20.525 | 1:20.525 |
4位 | 沼野康仁 | usp lab.VC SPLENDOR | 1:26.158 | 1:26.158 |
1kmTT(MB)
順位 | 選手名 | チーム | タイム |
1位 | 木村和平 三浦生誠 |
楽天ソシオビジネス 日本大学 |
1:02.959 ※日本新記録 |
木村・三浦ペアコメント
Q :日本新記録となりました。
木村:ホッとしています。実は怪我もあって、思ったような走りが2人でできていませんでした。厳しい時間の調整の中でちゃんと結果が出てよかったです。
Q:パートナーを組まれてから、まだ時間は浅い?
木村:はい。三浦選手は大学の競技もあるので、タンデムだけに集中してもらうことはまだできていません。少ない時間ながら、しっかり向き合って良いトレーニングを積めていると思います。もっと記録を更新して、世界の上位と戦えるよう、これからも2人でがんばります。
三浦:2秒台を出したいと思って、今日は挑んでいました。課題が多い中でのこのタイムですので、もっと練習して世界と戦えるタイムを目指していこうと思います。