4年に1度開催される『デフリンピック』。デフ(Deaf)とは「耳が聞こえない」を意味し、ろう者のアスリートを対象とした国際大会だ。

この大会が2025年、東京で開催される。

第25回夏季デフリンピック競技大会 東京2025

2025年11月15日~(12日間)、
70~80か国・地域より選手・スタッフ合わせて6000人が参加予定。

開催される種目は21競技。健常の競技者がピストルの音を合図にスタートするところを旗やタイム表示などで合図するなど、ろう者アスリートならではの工夫が施される。

大会概要ページ

自転車競技としてはロードとマウンテンバイクが実施。会場は東京2020オリンピックと同様に、伊豆の日本サイクルスポーツセンターとなる。

ロード

サイクルスポーツセンターで行われた『2023全日本選手権ロード』の様子

デフのロードレースは耳の聞こえる人と同様の国際ルールに準拠して行われるが、スタートを旗やタイム表示等によって伝えることで、目で見てわかる工夫が施される。

2022年にカシアス・ド・スル(ブラジル)で開催されたデフリンピックでは男女それぞれで1000mスプリント、個人タイムトライアル、ロードレース、ポイントレースの4種目を実施。日本選手としては簑原由加利が女子タイムトライアル・ロードレース・ポイントレースで銅メダルを獲得している。

種目概要

MTB(マウンテンバイク)

東京2020オリンピック MTB種目の様子

野山の未舗装の道を駆け抜けるマウンテンバイク クロスカントリー種目。こちらもロードと同じく、耳に頼らずに走れる工夫をしつつ、健常者と同じ国際ルールで実施される。

2022大会では早瀨久美が銀メダルを獲得している。

種目概要

聴覚障害の選手が出場するデフリンピック 日本選手が自転車競技でメダル4枚獲得

初の日本開催、そして100周年

東京2025大会は日本では初めてのデフリンピック開催。そして1924年にパリで第1回デフリンピックが開催されてから、100周年となるメモリアルな大会でもある。

2022年のカシアス・ド・スル(ブラジル)大会では日本選手が4つのメダルを獲得と、「実は強い」日本のデフライダーたち。ぜひその活躍を楽しみにしていただきたい。