宿口陽一選手インタビュー

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人としての成長と共に結果もついてきた

Q:グランプリに出るということで、お兄さんからのプレッシャーはありますか?

「調子に乗ったらすぐわかるから、天狗になるな」とは言われました。

もしかしたら、まだ若いうちにG1を勝っていたら天狗になっていたかもしれません。ですがそういう甘い気持ちを改善してくれたのが、先輩方です。身体的にも精神的にもお世話になりました。30歳を越えてから、選手として、人として成長できたと思います。そして後から自然とレースの結果がついてきました。

Q:レースに勝つためには肉体的に強いだけでなく、人としての成長も必要、ということでしょうか?

そうですね。競輪が強い人が偉いわけではありません。近くにお手本がいたはずだけど、若かった当時はわからない感覚です。そういう歴史があって、今があると思っています。

トラック競技は……自分では入れないだろう

Q:競輪選手になってから、トラック競技をやりたいと思ったことはありませんか?

そもそも、ナショナルチームの登録選手になるハードルが高いです。タイム的に難しい。年に1回ある地区プロとかは楽しいですが、とてつもない身体能力があるわけでもないので、無理だと思います(笑)

Q:今回のグランプリはオリンピックがあったこともあり、ナショナルチーム不在ですが。

脇本雄太/新田祐大選手が不在というのは、ちょっとレベルが下がると思います。あの2人が出てくると空気が変わります。新田選手の加速力はすごい。並走しているわけでもないのに、威圧感がすごいんです。

Q:オリンピックは見ましたか?

めっちゃ応援しました。競輪選手で出ている選手たちは日本のために、自分を犠牲にして頑張ってくれています。

Q:競輪のレースでナショナルチームに所属している選手が出てくると、見る目は厳しいのでしょうか?警戒はしていますか?

単純に、ナショナルチームは強いです。今だと松井宏佑選手だったり、山﨑賢人選手だったり、脚力は他の選手たちと段違いに強いです。ただ競輪と競技は違います。自転車も違うしラインも違う、ギアやフレームも違います。そういった点で彼らにとって不利な点もあるのかなと思います。

初G1制覇の賞金で購入したというロレックス

と、ここまで様々なことを語ってくれた宿口選手。そして本人に競輪場で女性からの応援はあるのかと聞いたところ「宿口陽一に女性のファンはいない」と悲しそうに言っていました。KEIRINグランプリ2021の会場で応援をする方、宿口選手が「黄色い声援待ってます!」との事です。