初めて観戦する方にとっては、何かと混同しやすい「トラック競技」と「競輪」。混同してしまう理由の1つに、「どちらも同じような競技場で行われている自転車レース」であることが挙げられるだろう。

そこで今回は、「ベロドローム」と「競輪場」の違いをご説明する。まずは、レースが開催される競技場の違いを知ることから、トラック競技と競輪への理解を深めよう。

トラック競技用と競輪用

「ベロドローム」とはトラック競技向けの自転車競技場。「競輪場」とは競輪向けの自転車競技場のこと。まず覚えていただきたい大前提だ。

ベロドロームとは、フランス語で自転車を意味する「Velo(ベロ)」とラテン語で競技場を意味する「drome(ドローム)」を組み合わせた「自転車競技場」を意味する言葉。海外ではバンク(選手走行部分)の長さや形状に関係なく、大抵の自転車競技場はベロドロームと呼ばれている。

しかし本記事でご紹介する「ベロドローム」はUCI(世界自転車連合)が、トラック競技を行う専用の競技場として特別に認めた自転車競技場のみに限定する。

1周250mとそれ以上

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