早期卒業候補者となるには?
早期卒業候補者となるには、入所直後の5月と、中間期である9月に行われる記録会でゴールデンキャップ(スピード・持久力共に優れた候補生に与えられる)を獲得し、かつ養成所が定める基準タイムをクリアする必要がある。
※以前は「ゴールデンキャップを獲得した場合早期卒業候補者として選出」だった
記録会・ゴールデンキャップって?
年に3回実施される卒業認定考査は「記録会」とも呼ばれる。
日本競輪選手養成所では、記録会の成績によって、訓練時に着用するヘルメットキャップの色(帽色)が決められ、色に応じた報奨金が支払われる(例:ゴールデンキャップ獲得1回につき20万円)。
以下の基準タイムにおいてすべて「S」だった場合、ゴールデンキャップが獲得できる。
【能力区分基準タイム(男子)】
200m | 400m | 1000m | 3000m | 備考 | ||
S | 金 | 11″20以内 | 23″00以内 | 1’08″00以内 | 3’49″50以内 | スピード、持久力共に優れている者 |
A | 白 | 11″50以内 | 23″70以内 | 1’10″50以内 | 3’58″50以内 | |
B | 黒 | 11″50以内 | 23″70以内 | スピードはあるが持久力に劣る者 | ||
C | 赤 | 1’10″50以内 | 3’58″50以内 | 持久力はあるがスピードに劣る者 | ||
D | 青 | 上記以外の者 | スピード、持久力共に劣る者 |
【能力区分基準タイム(女子)】
200m | 400m | 500m | 2000m | 備考 | ||
S | 金 | 12″30以内 | 25″50以内 | 38″30以内 | 2’41″50以内 | スピード、持久力共に優れている者 |
A | 白 | 12″80以内 | 26″20以内 | 39″40以内 | 2’49″00以内 | |
B | 黒 | 12″80以内 | 26″20以内 | スピードはあるが持久力に劣る者 | ||
C | 赤 | 39″40以内 | 2’49″00以内 | 持久力はあるがスピードに劣る者 | ||
D | 青 | 上記以外の者 | スピード、持久力共に劣る者 |
早期卒業候補者となるには、ゴールデンキャップ獲得に加え200mまたは1000m(女子は500m)の独走タイムで基準タイムをクリアする必要がある。基準タイムは以下の通り。
【基準タイム】
男子 | 女子 | |
200m | 10秒56以内 | 11秒60以内 |
500m | – | 36秒00以内 |
1000m | 1分05秒99以内 | – |
KEIRIN.jp「基準タイム(PDF)」
早期卒業するための道のり
新規定では「ゴールデンキャップ」「基準タイム」の2つをクリアしなければいけなくなったため、「ゴールデンキャップ」のみで候補者に選出されていた以前の規定より、厳しくなったと言える。
選定されたのちも、卒業認定考査への合格や、訓練の必要履修数をクリアするなどの条件がある(※詳細は次ページにて)。これらの条件を満たすことができれば、本来なら2022年7月デビューのところを、2021年12月卒業ののち2022年1月のプロデビューが可能となる。
早期卒業・一足早いデビューは、ファンやメディアから大きな注目を浴びることとなる。新たな「大物ルーキー」が生まれるのか、今後の動きにも要注目だ。
「日本競輪選手養成所選手候補生の養成期間の短縮(早期卒業)に関する規則」