2021年9月10日、日本競輪選手養成所第121・122回生の第2回記録会が終了した。当初予定より荒天の影響等により大幅に後ろ倒しての終了となったが、成績優秀者のみが授与されるゴールデンキャップを獲得したのは史上最多の8人となった。

今回の記録会でゴールデンキャップを授与されたのは太田海也村田祐樹山口多聞後藤大輝東矢圭吾中野慎詞岸田剛真鍋智寛の8人。このうち太田海也、村田祐樹、山口多聞の3人は第1回記録会へ続き2連続での獲得である。中野慎詞もゴールデンキャップを獲得、早期卒業の対象となりトラック競技ナショナルAチーム所属の面目躍如となった。

各種目の記録は後日正式なリザルトが公表された後に掲載するとして、本記事では太田海也が「ナショナルチームに興味がある」と語るなどした記録会後に行った6人のインタビュー(中野慎詞、一丸尚伍、近谷涼、村田祐樹、荒川仁、太田海也)をお届けする。

中野慎詞

Q:今回の結果を教えてください。

ゴールデンキャップを獲得し、早期卒業の対象になることができました。

Q:おめでとうございます!満足度はいかがですか?

早期卒業の対象になることを目標にしていたので、それを達成できたことについては満足しています。ただ、前回「課題がある」とインタビューでお話しさせてもらいましたが、それに対してはまだまだ克服途中です。少しずつ前に進んではいますが、完全に克服はできていません。毎日探り探り、考えながら練習している感じです。

Q:フォームを改善しているというお話でしたね。

少しずつ改善はしていますが、ジェイソン(・ニブレット)コーチに指導いただいた「理想とするフォーム」を完全にできているわけではありません。うまくできる日があったり、できない日があったり……

Q:そのフォームの改善は、今回の好成績の要因の1つでしょうか?

はい、それもあると思います。それ以外にも、200mに関してはカーボンフレームと鉄フレームの違いに慣れたという点もあります。

以前はカーボンフレームの要領でガンガン踏んでしまっていたんですが、鉄フレームはそれではうまく進みません。鉄のしなりに合わせて踏んでいくような、リラックスした効率の良い力の使い方ができるようになったと思います。

Q:「力みすぎない」みたいな?

はい、そういう感じです。200mは「最速を出そう」と思うから余計力が入ってしまうんですが、1000mは「スピードを上げてから綺麗に回していく」走り方です。後者に関して、今回はうまくいったなと思います。

Q:短距離種目と中長距離種目、どっちの方がうまくいったなどはありますか?

どっちの方が……というのはないですね。掲げていた目標はクリアできたので。でも本職は200mのような短距離の方なので、欲を言えばそっちでさらに良い記録を出したかったです。これが課題でもありますね。

Q:最後に、直近の目標や課題を教えてください。

早期卒業の対象になったので、学科と競走訓練でしっかり頑張っていくこと。そしてまだジェイソンコーチと話していた課題は残っているので、ひとつひとつ克服して、新しい自分を作っていけるよう頑張っていきたいです。

一丸尚伍

1/6 Page