勝敗を分けたのは、終盤の驚異的な粘り
男子4km個人パシュートで金メダルに輝いた近谷涼(チーム ブリヂストン サイクリング)。決勝レースは一進一退の激しいレースとなった。
対戦相手は予選1位の韓国ミン。予選のタイム差は約1.5秒。このタイム差では近谷が決勝で勝ち、金メダルを獲得するのは難しいのでは?と思われていた。
スタート直後からハイペースで飛ばす近谷は、1km通過時点でミンに約1秒の差をつけた。その後も両者の差はほぼ変わらず2km時点で近谷がリードする。
しかし3kmを迎える前に近谷のペースが落ち始め、3km通過ではミンに逆転を許す。その差は約0.5秒。
そのまま決着がついてしまうかと思われたが、近谷がここから粘りを見せる。最後の1kmを粘りにねばって、ペース落とさずにフィニッシュ。一方のミンは、わずかながらもペースダウン。そしてほぼ同時にフィニッシュラインを迎えた。しかし、苦しいレースを制したのは近谷。最後には約0.4秒差を付けての勝利であった。
終盤にペースをキープした近谷、僅かにペースを落としたミン。勝敗を分けたのは、近谷の驚異的な粘りだ。
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