2021年2月26〜27日で開催された、日本競輪選手養成所第119・120回生の「卒業記念レース」。残念ながら無観客で行われた今回生の卒業記念レースは、桑名僚也(119回生・男子)、西脇美唯奈(120回生・女子)の優勝で幕を閉じた。
窪木一茂・新村穣・吉川美穂・内野艶和。自転車トラック競技ナショナルチーム、それも中長距離から、短距離である競輪に飛び込んだ4人もいよいよ卒業となる。卒業記念レースを終えた4人に、2日間を振り返ってもらった。
窪木一茂
Q:最終レースの振り返りをお願いします。
先行を狙いに行きました。だけど上から叩かれてしまって、それでも力を出し切るレースをしたかったので、捲りで1着を目指しました。でも気持ちも足も切れてしまって、思うような走りができなかったですね。
Q:ではこの2日間で一番良かったレースは?
準決勝は7着だったんですが、それが自分にとっては一番良いレースでした。少し難しい状況に試行錯誤しましたが、負けたレースこそが学びの多いレースです。成長できる、悔しい1レースだったと思います。経験できて良かったです。
Q:養成所生活でやり残したこと、もう少しやっておきたかったことは?
じっくり鍛錬できるこの10ヶ月で、もうちょっと本を読んだり、仲間と一緒に・・・例えば毎日腕立てふせを10回やるとか、小さな努力を積み重ねるようなことをもっとしておきたかったですね。
Q:本は走りに関するものですか?
いろいろです。アントニオ猪木の本とか、イタリアの本だったり、東京の美味しいお店とか、自己啓発本とか、SNS、アスリートマーケティング、小説・・・いろいろ読みはしましたが、もっと読みたかったです。
Q:では競輪に限らず、いろんなことを学べた10ヶ月だったというわけですね。
そうですね。競輪についても「なんで競輪が成り立ってるんだろう」のような、根本的なところから学ぶことができました。
Q:卒業式まであと1日ありますが、明日はどのように過ごしますか?
まずは養成所の仲間に挨拶ですね。本当だったら何人かで1kmサーキットを使って「最後にロードバイクで250kmくらい乗り込みしよう」と話してたんですが、サーキットが使えないということで話が流れちゃったんですよね。「何か」はしたいんですが・・・有意義に過ごします。
Q:この2日間を一言で表すと?
10ヶ月いろいろありましたが、その「集大成」だったと思います。入所時から強かった人もいれば、それが落ち込んだり、逆の人もいたり。この2日間に凝縮されていたように思います。