競輪には、”師弟関係”と呼ばれる独特の文化が存在する。
師弟関係とは、文字通り「師匠と弟子」。トレーニング指導から競輪選手としての生活面での振る舞い方など、様々な指導を行う。しかし師匠と言っても、「熱血派」から「あまり干渉しない」など、その関係は様々だ。
今回は、実際の競輪選手からの話を例に、謎の多い競輪の師弟関係についてご紹介していく。
※今回参考として伺った選手は栃木県の選手です。地域や師匠によっては、本記事の内容とは異なる場合もございます。予めご了承ください。
師匠の役割とは
師匠が指導する内容は大きく分けて2つ。「トレーニング指導」と「競輪選手としての振る舞い方」だ。
師匠の中には自身の時間を割いてまで弟子のトレーニングを行う師匠もいる。毎日電話で練習内容について話し合い、レース以外はほとんどの行動を共にし、弟子を強くする為に面倒を見てくれる。
このような「トレーニング指導」は一般の方にもイメージしやすいだろう。一方「競輪選手としての振る舞い方」を指導する・・・とはどういった事なのか。
デビュー前には事前合宿も
競輪選手としてデビューする前には事前合宿を行い、競輪場での過ごし方を師匠から教わる。朝起床してからお茶を入れたり食事の準備を行う基本的な事から、常に先輩の行動を観察し、お風呂でタイミングを見計らって”先輩の背中を流す”という文化も存在する(地域や師匠の年齢にもよる)。
現在ではこのような文化は少なくなったとの事だが、新人選手として競輪場で適切な振る舞いを行う事が出来ていなければ、周りの選手達に悪い印象を与えるだけでなく、結果的に師匠の名に泥を塗る事になるという。このような事態を避ける為に、師匠側も細かい箇所まで指導するという。
ホント完璧な弟子 https://t.co/wdalznxkQX
— Toshifumi Kodama🐕🐩 (@kedama104) November 3, 2019