女子、アメリカの強さ
女子チームパシュートでは、アメリカが4分13秒762のタイムで優勝。ロード世界選手権2019の個人タイムトライアルでも圧巻の優勝を飾った若きエース、22歳のクロエ・ダイガートがチームを牽引。ヨーロッパの強豪を退け、ワールドカップ初戦を勝利で飾った。
トラックワールドカップ第1戦に日本代表はエントリーをしていない。
オリンピック前、最後のワールドカップシーズンということで、各国・各選手がコンディションを上げる中、レース前に有力候補の筆頭はイギリス。直前のヨーロッパ選手権では4分13秒828で優勝しており、今大会はロンドンとリオ、2大会連続で2冠を果たしているローラ・ケニーを除く3人のメンバーが入れ替えられたものの、層の厚いイギリスならではの実力者が顔を揃えた。
イギリスチーム メンバー
ローラ・ケニー
メーガン・バーカー
エミリー・ネルソン
ジョシー・ナイト
しかし、イギリスの予選タイムは4分20秒605で4位。1回戦でアメリカと対戦。イギリスは4分17秒839と予選よりタイムを伸ばしたものの、アメリカはこれをさらに上回る4分13秒616のタイムを出した。このタイムが1回戦トップタイムとなりアメリカが決勝進出を果たす。
一方、イギリスのタイムは1回戦全体5位のタイムとなりメダル決定戦には進出できず。最終結果5位で終えた。
決勝戦では、予選・1回戦ともにトップタイムのアメリカと、直前のヨーロッパ選手権ではイギリスに次いで2位であったドイツが対戦。
ドイツチーム メンバー
リサ・ブレナウアー
フランチスカ・ブラウス
リサ・クレイン
グドラン・ストック
アメリカチーム メンバー
クロエ・ダイガート
ジェニファー・バレンテ
クリスティーナ・バーチ
エマ・ホワイト
レースはスタート直後からアメリカが圧倒的優位にレースを進め、500m通過時点で1.3秒差をつけ、さらに1000m通過時点で2秒差まで広げる。しかしドイツも食い下がり、その差を2秒程度に止め続けた。
結果、両者譲らないままアメリカがタイム差を守り、4分13秒762で優勝。開幕戦を勝利で飾った。最後に差を詰めたドイツは4分14秒836で2位となった。
ドイツが意地をみせたレース後半。アメリカチームを牽引しつづけたのは22歳のエース、クロエ・ダイガート。トラック競技のオフシーズン中はロードレースにも力を注ぎ、世界選手権ではタイムトライアルで驚異の8人抜きで史上最年少チャンピオンに輝いた。ロードとトラック両方で東京五輪を目指す彼女が、今シーズントラック中距離界を席巻するだろう。
女子チームパシュート決勝結果
優勝:アメリカ 4分13秒762
2位:ドイツ 4分14秒836
3位:イタリア 4分16秒430