10月17日に韓国・鎮川(ジンチョン)のナショナルトレーニングセンターで開幕した『アジア選手権トラック2020』は、大会初日に男子エリートのチームスプリントが行われ、日本は43秒653で優勝。大会2連覇を飾り、この種目でのオリンピック出場へ向けた希望をつないだ。
望みをつなぐには金メダルが絶対条件
チームスプリントのオリンピック出場枠は8枠。この種目で出場枠を獲得すると、同時にケイリンとスプリントの出場枠も獲得できることから、各国は特別な種目として位置づけている。
日本は2019年1月の『アジア選手権トラック2019』で優勝。そして2018-19トラックワールドカップ第6戦で銀メダルを獲得するなどして、オリンピックポイントを一気に上積みして6位まで急浮上した。しかし、その後の世界選手権では予選10位で敗退となり、今大会前までに11位までランキングを落としている。
今シーズンはオリンピック出場の為に、1大会も失敗できない状況であり、今回のアジア選手権での金メダル獲得はオリンピックへの絶対条件。そんな負けられない戦いへ挑むメンバーは日本の競輪界が誇る最強トリオ。
男子エリートメンバー
第1走 雨谷一樹(JPCU栃木)
第2走 新田祐大(JPCU福島)
第3走 深谷知広(JPCU愛知)
レースを重ねるごとにタイムを伸ばし、今年の『全日本選手権トラック2019』では、1大会中に2回も大会記録を更新。43秒799をマークして優勝した。
「世界大会で上位に入るには、43秒台をコンスタントにだしていかないと勝負ができない。」そう常々語る選手たちが意識していた世界で戦うためのステップがようやく整ってきた。