潜入!緊迫の伊豆ステージ

大会期間中にエースを落車で失い、スプリンターも不在のインタープロ。今大会最難関の伊豆ステージで、上りに強いパブロ・トーレス・ムイノ(スペイン)を急遽エースとし、逃げ切りでの勝利を目指した。

筆者はレース終盤となる残り2周からチームカーへ同乗させていただいた。上りか下りしかない伊豆ステージではスピードの緩急が激しく、つづら折りの下りを猛スピードで下る場面も。

緊迫のチームカー

ゴールまで残り1周を切った時点で、本ステージでの優勝を狙っているムイノ選手が単独でアタックを仕掛けたと情報が入る。

道幅も狭く、車列の前方には集団が走っているため目視ではレースの状況が分かりづらい。唯一頼れるのは審判車から流れる無線のみであり「後ろとは何秒なのか」「どのチームの、誰が追走に入っているのか」とガルシア監督も熱が入り、車内の空気は緊迫さを増す中、ゴールに向けてレースは進む。

ライバルチームの選手をチェックするガルシア監督

チームで掴んだ勝利

優勝が確定し、思わず笑顔が溢れる。

無線から「ムイノ選手の優勝が確定」との情報が入る。緊迫した車内の空気は一気にお祭りムードとなった。

毎年ツアー・オブ・ジャパンにおいて、選手たちの間で最難関ステージと呼ばれている伊豆ステージ。

「エースも失い、格上のチームが揃う中で最難関ステージでの勝利は大きい。選手とチームスタッフ全員を讃えたい。今日はシャンパンだ」と語るガルシア監督。

取材陣に囲まれるムイノ選手と見守るガルシア監督

後編へ続く…

『TOJ2019』チームカーに潜入!中から見たロードレースと勝利の裏側【後編】