2024年3月28日、日本競輪選手養成所第129回選手候補生の「特別選抜試験」合格者が発表された。
日本競輪選手養成所第129回(男子) 特別選抜試験合格者の決定について | 日本競輪選手養成所
特別選抜試験とは?
「特別選抜試験(特別試験)」は「スポーツ競技において世界レベルの実績がある者」のための試験。
試験内容は身体考査と人物考査のみで、以下の4項目のどれかひとつが満たされていれば対象となる。
・オリンピックに出場し、成績を収めた者
・世界選手権競技大会に出場し、1〜8位の成績を収めた者
・ワールドカップ大会あるいはそれに類する大会に出場して、1〜3位の成績を収めた者
・国際自転車競技連合が設置する世界自転車競技センター参加者
第129回(男子)選手候補生 入所試験募集要項[特別選抜試験](抜粋) | 日本競輪選手養成所
合格者
今回発表された合格者は以下の3人。
ともにトラック競技日本代表として活躍する松田祥位と兒島直樹に加え、重量挙げ(ウエイトリフティング)の選手として東京オリンピックに出場した近内三孝が合格した。
松田祥位

【登録予定府県】静岡県
【最終学歴】松翠学園 岐阜第一高等学校
【受験資格】UCI トラックネーションズカップ香港大会 チームパシュート 2位(2024年3月)
【競技名】自転車ロードレース・トラックレース(中距離)
【主な競技成績】
UCIトラックネーションズカップ アデレード大会 チームパシュート 5位(2024年2月)
トラック世界選手権 イギリス大会 チームパシュート 8位(2023年8月)
トラック世界選手権 デンマーク大会 チームパシュート 4位(2024年10月)
兒島直樹

【登録予定府県】福岡県
【最終学歴】日本大学
【受験資格】UCIトラックネーションズカップ香港大会 オムニアム 3位(2024年3月)
【競技名】自転車ロードレース・トラックレース(中距離)
【主な競技成績】
UCIトラックネーションズカップ ミルトン大会 チームパシュート 4位(2024年4月)
トラック世界選手権 デンマーク大会 チームパシュート 4位(2024年10月)
近内三孝
【登録予定府県】栃木県
【最終学歴】日本大学 卒業
【受験資格】2020年東京オリンピック競技大会 ウエイトリフティング(男子67キロ級) 7位入賞(2021年7月)
【競技名】ウエイトリフティング
【主な成績】
第51回東北総合スポーツ大会 ウエイトリフティング 73キロ級スナッチ 1位 / C&ジャーク 1位(2024年8月)
第78回国民スポーツ大会 ウエイトリフティング 67キロ級スナッチ 1位 / C&ジャーク 1位(2024年10月)
特別選抜試験の合格者誕生は、第121回生以来
特別選抜試験での合格者は、2021年に入所した第121回生の近谷涼・一丸尚伍以来、今回の3人の合格で通算14人となった。
その近谷涼・一丸尚伍についても、松田・兒島と同じく自転車トラック競技ナショナルチーム中長距離での実績を携えての合格。過去には、窪木一茂(119回生)も同様の道を辿っている。

また、近内三孝のように他競技からの転向組としてこの試験に合格したのは、平昌五輪モーグル銅メダリストとして受験した原大智(117回生)以来となる。
参考:日本競輪選手養成所 特別選抜試験での合格者一覧(PDF)
第129回(男子)及び第130回(女子)選手候補生の入所式は、2025年5月中旬に行われる予定だ。
久々の“特別選抜組”の動向にも注目したい。