オールスター競輪(G1) 決勝

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優勝:古性優作

Q:優勝おめでとうございます。

ありがとうございます。平塚競輪場は華やかで、ここで優勝したら嬉しいやろなと思ってました。さらに千加頼のおかげで優勝できたので、本当に嬉しいです。

Q:ファン投票1位、そしてオールスター優勝です。

今年はG1で不甲斐ない結果ばかり出していて、もどかしい思いをしていました。今回は初日から修正していって、今日が一番感触が良かった。しっかり修正できたなと思います。

Q:作戦は窓場千加頼選手任せだったとか。

本当に作戦はなく、初手の位置だけ「千加頼の行きたいところ」と決めていました。理想的な位置は取れませんでしたが、そこから進めていった感じです。全任せだったので何がどうなるかわからなかったです。

Q:北日本の4車が前に出て、残り半周から窓場選手が出ていきました。

ジャン(残り1周半)からホーム(残り1周)まで結構緩んでいて「あ、これ(新山選手が)かかるな」と思っていたんですが、千加頼がすごい加速をしていきました。慎太郎さんのブロックも強烈だった中、その上を行ったので、本当に千加頼が強かったです。

Q:佐藤慎太郎選手のブロックがあって、窓場選手がちょっと止まったような様子があった。そうなるともうコースは外側、という感じだったのでしょうか?

そうですね。外に飛んでくるなら内を行こうと思っていました。準決勝までの調子だったら優勝はできていなかったと思います。体幹と股関節の使い方を考えて、良い状態に持っていくことができました。

Q:同期の近畿ラインでワンツーは格別の想いがあるかと思います。

今年の初めに千加頼が同じレースになった時、後ろに回りたいと言われました。実力的には僕より千加頼の方が強いんですが、メンタル面でまだ伸び代があるんだろうなと思っていました。

それがウィナーズカップの準決勝で「前で頑張らせてほしい」と言われて、あれ?って。「なんか、強くなりそう」と思ったんですが、そこから一気に才能が開花したように思います。

競輪学校(現:競輪選手養成所)の時の千加頼のインパクトはすごくて、「こんな強い奴がおるんや」と、心が折れそうになるくらいのものでした。そこを目標にしてきて、でも千加頼は低迷した時期もあった。その低迷もメンタル的な部分が理由です。その「メンタル面」を克服した時「今年は来るぞ」と思ったんですが……思ったより来ましたね(笑)

千加頼は本来なら近畿の中心として活躍しなければいけない選手。それが結果として遅咲きになりましたが、僕と脇本(雄太)さんが千加頼や寺崎(浩平)に任せられるような存在になった。どんどん成長して、振り切って欲しいなと思います。

Q:ここからの「目指すところ」とはどのようなところですか?

ナショナルチームの練習に参加させてもらったことで、自分の意識の甘さを感じました。もちろん日本一を目指してトレーニングしているけど、あちらは世界を目指してトレーニングしている。昨年までの自分でいいのなら参加させてもらう必要はなかったけど、進化したいし、もっとタイトルを獲りたいし、もっと人としても成長したい。

ナショナルチームの練習に参加させてもらって気づけたものがありますし、これからもっと任せられる、責任感のある走りができたらと思います。

Q:最後に、応援いただいたファンの皆様にメッセージをお願いします。

自分は華のある選手ではないですし、華のある競走スタイルでもない。それでも見てくれているファンの皆さんがいて、まさかファン投票1位になるとは思っていなかったです。しっかり期待に応えたいと思って連日走っていましたが、なかなか応えることができずにいました。

決勝戦は応援してくれているみなさんの前で優勝ができて嬉しいですし、千加頼とワンツーできて本当に嬉しいです。

2着:窓場千加頼

周回を重ねるたびに大声援が飛び交って、最高に気持ちよかったです。なおかつ冷静に行けたとも思います。

新山くんの切り方によって対処しようと思っていて、ちょっと緩いかなと思ったところで差し込んでダッシュしました。4コーナーを回った時は気持ちが「優勝!」というところへ向いていて、執念だったなと思います。抜かれてしまったのは残念ですが、ずっと信頼し切っている同期で尊敬している古性さんが優勝してくれて、なおかつワンツー。本当にめちゃめちゃ嬉しいです。

3着:新山響平

千加頼さんが踏んだので少しペースを上げなくちゃいけなくて、ペースを上げた結果最後の踏み直しがなかったような感じです。

長かったです。来てから仕掛ければ良かったですね、来てないのに仕掛けたから持たなかったです。来てからお尻を上げて突っ張るようにすれば逃げ切りの目はあったと思います。メリハリがなかったと思います。

ハイペースはハイペースですが、いつもより綺麗に回っていました。メリハリをつければ最後の踏み直しに余裕があったのかなと思います。窓場さんは強かったですし、その上をくる古性さんはもっと強かった。でも「倒せない相手じゃない」と思います。練習します。

4着:松井宏佑

スタートは想定内でした。前の動きを見ながらやるつもりで、新山が来た時に窓場さんが踏んでたので「粘るのかな?」と思いました。でもそこで引いたので、そこがちょっと予定外。粘ったところを一発、のつもりだったので構えちゃったっすね。

窓場さんが踏んだところで一旦行かせて、その上からと思ったんですが、甘かったです。慎太郎さんのブロックの煽りもありましたが、それがなかったとしても1着までは届いてなかったと思います。

「地元で勝たなきゃ」というプレッシャーもありました。構えちゃいましたね。もうちょっと良いレースができたのかなと思います。

5着:佐藤慎太郎

響平の仕掛けはとても良かったし、よく自分のペースに持ち込めていた。あれをもう1回乗り越えてくるとは思わなかったので、その辺がG1の決勝だなという感じですね。

もうワンテンポ早く来てくれればもっとバシっと決めて、体勢を整えられたと思います。しっかり肩も入っているブロックだったので、あれで踏み直して伸びてくるのは千加頼が強かったのと、それをきっちり交わす古性がさすがだったということ。そして響平が最後まで逃げ伸びてるし俺は差せていない。まだちょっと佐藤慎太郎、弱いんで、もう少しレベルアップしたいなと思います。

一瞬「今回優勝してここで引退してもいいかな」と思った。一瞬そんな光景が見えたけど、でも響平を交わせていないから、捲られていなかったとしても優勝ではない。またしっかり練習したいと思います。遠いところにあるわけではなく、すぐそこにあるとは思う。諦めずに頑張りたいと思います。

6着:郡司浩平

後ろになってもチャンスが絶対来ると思って構えていました。形になったら先に仕掛けたいと話はしてあったんですが、地元の決勝であいつ(松井)も獲りたい気持ちがあって、仕掛けどころでは行けていなかったかなと思います。脚に余裕があったので最後は内側を伸びられると思ったんですが……

今後はコース取りなどができてこないと、チャンスを掴めないんだなと感じました。今回は松井も良い勝ち上がりができていたけど、最後に悔しい思いをすることになった。僕も経験があるから、硬くなっちゃうようなところはよくわかります。この経験を活かせたらまた次に繋げられると思います。

ちょっと休みたいところですが、地元3連戦(次走:小田原G3)なのでまた気持ち入れて頑張ります。

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