北井佑季が初戴冠 2025年のS級S班へ

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優勝:北井佑季

Q:優勝おめでとうございます。

ありがとうございます。獲りたい獲りたいと思って臨んだ宮杯でしたし、獲れると信じて臨んだ宮杯でもありました。本当に獲れて嬉しいです。

Q:作戦としてはどのように考えていましたか?

自分の車番的には一番スタートを取るのに不利。取れた位置から仕掛ける作戦でした。

Q:スタートを取った時点で突っ張りの展開を考えていたのでしょうか?

「仕掛けるべきところで仕掛ける」という作戦で、脇本さんに逃げられたら厳しくなると思うので、郡司さんが良いペースで踏んでいってくれたと思います。「何がなんでも」という気持ちをその背中から感じましたし、後ろについていて熱い気持ちを感じました。

Q:残り半周あたりから先頭になりました。

脇本さんが外にふわっと浮いた状態になっていて、古性さんが踏んでくるのが見えました。そこで包まれても、と思い、外を張りながら出かけていくような感じでしたね。

残り半周からは、前の郡司さんの想い、3番手についてくださってる和田真久留さんの想い、それから同県の仲間達の想いを感じながら自分で精一杯の走りで踏み切ろう、と考えていました。

Q:最終局面では後ろで小林選手、古性選手が内を狙って駆けてきました。

真久留さんが内を締めてくれているのはわかっていました。隙があれば内を攻めてくる選手だということはわかっていましたし、迫ってくる2人の存在は「いるのかな」と思っていました。

Q:落車もあったんですが、ゴールの瞬間はどのようなお気持ちでしたか?

ゴール線目掛けてハンドルを投げて「ガシャン」となったので、正直……よくわからなかったんですけど、本当に最後まで必死に走っただけでした。

自分の力だけでは獲れなかったですし、みんなの力があっての優勝です。業界、そしてお客様からも盛り立てていただいていると感じていました。たくさんの想いがあって掴み取れたものだと思います。

Q:師匠の高木隆弘選手に伝えたいことはありますか?

本当に感謝の想いです。ピストバイクに乗れないところから一から教えてもらって、師匠がいたから今の人生があります。「獲ってほしい」と心から思ってくださっていたのも師匠だと思います。まずひとつ応えられて安心していますし、しっかり感謝を伝えたいです。

Q:サッカー選手から転向して3年、3年間の成果が出ましたね。

苦しい日々ですが、まずひとつ、良かったです。

仲間に支えられて優勝できました。今回もレース後に落車しちゃいましたけど、これからも自分らしい、泥臭い走りで南関東を引っ張っていけたらと思いますし、そういう走りで皆様から応援していただけたら嬉しいなと思います。

2着:和田真久留

(郡司)浩平がジャン(残り1周半の打鐘)で駆けてるのを後ろで見てて、泣きそうになっちゃいました。

新山が来たところで北井さんが張ったんですが、それに僕も付き合うと内を狙っていた(小林)泰正が来てしまう。あのあたりもキツかったですね。

自分が優勝を取りにいくには、もう50m早く踏み込まないといけなかった。でもそれをすると、間を割られてしまう。僕が我を出しすぎると北井さんの優勝もなくなってしまう。普通の選手なら僕も内を締め込みながら抜くことはできたと思うんですが、北井さんが強すぎるから。

でも、要所要所で迷惑かけなくて良かったです……内を狙ってくるラインが多かったですよね。

3着:古性優作

前に3人いたので、外じゃ間に合わへんなと思って思いっきり内に。とにかく優勝を目指すために厳しいコースを選びましたが、南さんのコースを踏んでしまったし、北井さんにも申し訳ないことをしました。

力を出し切ることに専念できたし、自分のパフォーマンスをしっかり出すことができた。でも神奈川のラインに力で負けたな、と思います。1着を獲りたい気持ちにおいて北井さんに負けただけだなと思っています。執念の差ですね。

4着:小林泰正

どこで仕掛けるか迷ってしまいました。最後もっと見切りで入るとかすれば3着以内に入れたと思います。単騎で、行けるところで行けなかったのが悔しいですね。

最後も落車すると思ったんですが、あそこでやめなければ3着あった思います。そこは古性さんの執念でやられたという感じですね。

6着 新山響平
& 7着 桑原大志

新山「レース展開は自分に向きました。向きましたけど、邪魔してるうちに(小林)泰正にしゃくられてしまいましたね。そこがよくなくて、それにその動きに気づいてもなかった」

桑原「新山ごめんな。離れた」

新山「それ以前にしゃくられちゃいましたから」

桑原「泰正にしゃくられて、かかってたから声も出せなかった」

新山「『これ行かなくていいんだ』とか思ってたんですけど、一旦緩んで、迷ってから行っちゃったんで、こっちも悪かったです」

桑原「また連携できるよう頑張るわ。またよろしくな」

9着:脇本雄太

勝負のある位置で先行するつもりだったので、そこで出られなかった以上評価は悪いです。前受けをしたとして、突っ張っても自分に勝ち目はない。そこの折り合いが難しいですね。

自分としては、脚も気持ちも戻ってきている感覚があります。結果は残念でしたが、少しは弾みになったかなと思います。

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