【写真レポート】第1回記録会日本競輪選手養成所第127・128回生

2024/06/03

2024年5月30日、日本競輪選手養成所第127 ・128回生の第1回記録会が終了した。大雨の影響で順延を経て実施された入所1ヶ月のタイミングで行われたこの記録会では、3人がゴールデンキャップ獲得を達成した。

【インタビュー】第1回記録会 3人がゴールデンキャップを獲得！日本競輪選手養成所第127・128回生

ゴールデンキャップとは？

養成所で行われるタイム測定会「記録会」では、最短は200mから最長は3000m（女子は2000m）までの4種目が実施される。この4種目の総合結果によって候補生のヘルメットキャップの色（帽色）が振り分けられるが、全種目で「特に秀でている」と評価された場合に授与されるのが「ゴールデンキャップ」だ。

ゴールデンキャップ獲得者は候補生のうちからメディアや競輪ファンに一目置かれることとなり、候補生が養成所生活の中で目指すもののひとつである。

本記事では第1回記録会の最終日の模様を、写真を中心にレポートする。

第1回記録会の最終日である30日、午前中に実施されたのは女子の2000mタイム測定。ここまで行われた3種目ですべて「評価5」を獲得していたのは半田水晶、岩元杏奈、酒井亜樹、伊藤柚姫の4人。「ゴールデンキャップリーチ」の状態で挑む4人が特に注目された。

最初の組でスタートした半田は（自転車未経験者向けの試験である）適性試験で合格した候補生。もともとは陸上競技の円盤投げ出身であり、入所式後のインタビューでは「長い時間やる種目ではなかったので、特に持久系に不安がある」と話していた。

当人にとって最も苦手であろう2000mの測定。やはり持久系への弱さが出てしまったのか、ゴールデンキャップ獲得タイムを出すことはできなかった。

3組目で出走した岩元は大学時代にトラック中長距離系で活躍した候補生。それだけに2000mには期待がかかったが、同組の髙﨑千賀を追い抜こうとして並走になってしまうシーンもあり、タイムは振るわずに終わってしまった。

5組目で出走したのは酒井と伊藤。両者ともゴールデンキャップのリーチで、特に酒井はここまでの3種目をすべて1位で終えている。酒井はBMXレーシング出身でトラック競技に転向した選手で、伊藤はボクシングから転身し、1浪の末この5月に入所を果たした。

500mTTの日本記録保持者でもある酒井。だからこそ長い距離は不得手ではないかと思われたものの、スタートダッシュの勢いを活かしてギリギリ「評価5」のタイムでフィニッシュ。ゴールデンキャップ獲得となった。伊藤は惜しくもゴールデンキャップを逃す結果で終わった。

最終出走の北津留千羽が走り終え、女子の2000m測定が全て終了。今回の内容は「全体的に前半の1000mは良いタイムで、後半でタイムを落としてしまった。でもこれは競輪選手としては良い姿勢」と評価された。

1/2 Page