デビュー3年以内の"若手選手No.1"を懸けた決戦

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実は8月に「1人目」が決まっていた

今回のヤンググランプリ選考基準で注目していただきたいのは「世界選手権のメダリスト」。

選考期間内に開催された『2023世界選手権トラック(8月)』にて、ケイリン種目の銀または銅メダルを獲得するか、その他の個人種目で金メダルを獲得すると、『ヤンググランプリ2023』への出場権を獲得できることになっていた。

『ヤンググランプリ2023』出場枠獲得条件

出場枠獲得条件 対象種目
銀もしくは銅メダル獲得 ケイリン
金メダル獲得 スプリント, 1kmタイムトライアル, 個人パシュート
スクラッチ, エリミネーション, ポイントレース, オムニアム

なおケイリンの金メダルはこの制度に含まれていないが、仮に金メダルを獲得(ケイリンの世界チャンピオン)の場合は『KEIRINグランプリ2023』または『ガールズグランプリ2023』の出場権を獲得できるレギュレーションだった。

中野慎詞がケイリン銅メダル獲得

8月にイギリス・グラスゴーで開催された『2023世界選手権トラック』には、日本からは10人の競輪選手を含む男女合計19選手が出場し、4選手がメダルを獲得した。

その4選手のうちの1人が、121期の中野慎詞(岩手)。男子ケイリン種目にて銅メダルを獲得。初出場の世界選手権、しかもパリオリンピックに向けて各国が最高潮に高まったタイミングの大会で、世界3位の地位を手にしていた。

そして同時に、ヤンググランプリ2023の出場権も獲得。

ちょっと目立たない制度のためそこまで話題にはなっていなかったが、中野は8月の時点で年末のビッグレースへの切符を掴んでいたのだった。

「パリ2024オリンピック」前、最後のグランプリ

2024年8月に開催される「パリ2024オリンピック」に向け、いよいよ集中期間に突入する日本トラック競技ナショナルチーム。12月28日からの3日間、立川競輪場にて開催される『KEIRINグランプリ2023』シリーズは、そんなナショナルチーム選手の走りを競輪場で見られる絶好の舞台だ。

ぜひ「パリ2024オリンピック」にも思いを馳せつつ、年末の最終決戦を楽しんでいただきたい。

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