西武園競輪場で開催されている『オールスター競輪(G1)』の3日目に実施される「ガールズドリームレース」。ファン投票で1位から7位に選ばれたガールズケイリン選手たちが出走する、夢のレースだ。

レースの前日となる8月16日には出場選手たちが競輪場に集合。前検日の共同インタビューを行った。

ガールズドリームレース

8月17日(木)第11R
発走予定 20:20

車番 選手名 府県/期別
1 児玉碧衣 福岡/108期
2 佐藤水菜 神奈川/114期
3 小林優香 福岡/106期
4 久米詩 静岡/116期
5 柳原真緒 福井/114期
6 山原さくら 高知/104期
7 太田りゆ 埼玉/112期

1番車:児玉碧衣

Q:7年連続7度目のファン投票1位です。

今年(2023)は怪我からのスタートでしたので、お客さんの記憶に残るようなインパクトのあるレースができなかった中で、この順位をいただけました。「負けても頑張れ」と応援してくれるお客さんがたくさんいることを、改めて実感しました。

パールカップでG1を獲ってるので賞金ランキングとかあまり関係ない状況です。ある意味リラックスして臨めるかもしれないんですが、選んでいただいたからには優勝して恩返ししたいと思います。期待に応えたいです。

Q:昨年も同じ会場でのガールズドリームレースで、2着でした。今年こそはという思いも?

そうですね、ナショナルチームのサトミナ(佐藤水菜)も(太田)りゆさんも強いんですけど……他にも(小林)優香さん、(久米)詩、ヤナギ(柳原真緒)、(山原)さくらさんも強いので……自分のレースをすれば優勝もあるんじゃないかなと思います。

Q:前回の小倉開催から中8日です。

特に変わったことはせず、練習とケアをやってきました。天候的にも影響はなかったので、バンク練習もできています。練習のタイムも良かったですし、昨日いつもお世話になっているところへマッサージに行ったら「筋肉の反応が、良い時のものに近い」と言われました。それも自信になりますね。

Q:ガールズドリームレースは1番車です。どのように走りますか?

自力で、自分の力を出し切るレースをしたいと思います。ここに来る前、SNSとかでも「サトミナと児玉の対決が見られる」などのコメントもいただいていたので、その中で勝てるように頑張りたいですね。もちろん敵はサトミナだけではないし、1人だけに絞ると自分らしいレースはできない。自分らしいレース、出し切るレースをしたいと思います。

2番車:佐藤水菜

Q:2年連続の西武園ガールズドリームレースです。

ガールズケイリンを全然走れてない中、ファン投票2位をいただけました。たくさんの方が応援してくださって、暖かく迎えていただいてとても嬉しいです。

Q:世界選手権帰りでもあります。

今回は運の悪いことが重なって、良くない結果で終わってしまいました。とりあえずポイント的には日本としてオリンピック出場枠を獲れる位置にいるので、このまま継続してしっかり頑張っていきたいと思います。

Q:帰国してからはどのように過ごされましたか?

帰国直後は休んで、練習もしようと思ってたんですが、台風の影響で乗れませんでした。今年の3月のガルコレ(ガールズケイリンコレクション2023別府ステージ)もそうでしたが、「ここに合わせて」といった調整はしないことが多いです。気持ち的にも体的にも問題ないと思います。

Q:昨年優勝したレースでもあります。

出るからには優勝を狙います。けど、そこまで意識せずに走れたらなと思っています。一番危惧してるのは暑さ。気温によってパフォーマンスが下がらないよう、ウォーミングアップからしっかりと調整していかなければと思います。もともと夏が嫌いで、ロード練習もこの時期はあまり捗らなくて……乗り越えなきゃいけない部分ですね。

Q:2番車でのレースとなります。戦い方を教えてください。

2番車で黒いので、熱を浴びないように。冷静に……みんな強いので、自分の力を出し切れるように走りたいと思います。とても期待していただいてるとは思うんですが、あまり期待しすぎず、暖かい目で応援していただけると嬉しいです。

3番車:小林優香

Q:ガールズドリームレースへの出場、今のお気持ちを聞かせてください。

選考期間は成績もあまり良くなかったと思いますし、走ってない機会もありました。そんな中で3位をいただけたのは出来過ぎかなとも思います。

Q:パールカップの後に2ヶ月ほどお休みをされていますが。

7月に腰の手術をしました。神経の麻痺で、腰椎がグシャってなってる感じ……神経を広げる手術です。3月から常に痺れがあったり、左足に全く力が入らない状態で戦っていました。これまでの蓄積だったり、それを庇おうとして別のところも悪くなっていたような感じです。

まだ手術から1ヶ月ちょっとなんですが、オールスターに出たいという目標に向かってリハビリとトレーニングをしてきました。今は7割くらいまで戻っているように思います。直前まで練習してきましたので、スイッチを入れてこのレースを楽しみたいと思います。

Q:とはいえ、これまで競技もされてきましたし、レース期間が空くことにはさほど不安もない?

6月のパールカップの後、一度も自転車に乗らずに手術を迎えました。1ヶ月半以上乗らなかったことは、これまでも経験はありません。その空白を埋めるために苦労もしましたけど、直前の感じはそんなに悪くないです。集中してレースに臨めればと思います。

Q:ファンの方の前での復帰戦ですね。

そうですね、選んでいただくレースですので、特別なものだと思っています。ファンの方に恩返しができたらと思っています。感謝の気持ちを忘れずに走りたいと思います。

西武園は悪いイメージがあまりないバンク。昨日(8月15日)の男子のレースもしっかり見ていますし、今日もまたレースが見られるので、勉強して走りたいです。自力で走ります。

4番車:久米詩

Q:ガールズドリームレースを走るにあたって、お気持ちを聞かせてください。

去年(2022)ガールズドリームレースを走らせていただきましたが、全然何もできない、不甲斐ない走りをしてしまいした。その気持ちをモチベーションに、この1年間ここに向けてやってきました。

Q:5月にガールズケイリンコレクションで勝利し、7月はガールズケイリンフェスティバルでも勝利しました。

気持ちの面でも体の面でも、成長を感じる2023年の前半戦でした。サマーナイトの後は少し体調を崩してしまい、思ったように走れなかったところもあるんですが、回復後に強度を上げた練習をして、取り戻しつつあります。このレースに際しては問題ないと思っています。

Q:メンタル的にも強くなった部分がある?

そうですね、直近の平塚F2では初日で7着になって怖いものがなくなったようなところがあります。初日に迷惑をかけた分、2日目3日目で挽回したいと思って走っていました。

Q:ガールズドリームレースでの走り方を教えてください。

自分のできることを全力でやるだけです。元気一杯の走りをお見せできたらと思います。

5番車:柳原真緒

Q:初のガールズドリームレースです。

アルテミスすら入るかどうか……と思っていました。こうやってドリームレースに選んでいただいて、本当にファンの皆様のおかげです。

Q:ガールズグランプリ2022を制して、さまざまなプレッシャーもあったかと思います。

グランプリを獲りましたが、自分としては「まだ一番じゃない」という思いがありました。プレッシャーも初めの頃はあったかと思いますが、その思いがあったので、思いっきり動けてもいたと思います。

Q:前回の玉野の開催では欠場されていますが。

腰痛で欠場させていただきました。休みも入れつつ、練習はしっかりやって来れたと思います。仕上がりとしては、ここ2、3ヶ月の中では一番良いと思います。

Q:西武園では、直近に完全優勝もされています。

ちょっとお皿っぽいというか、400の割には捲りが効きにくいと思いますね。

Q:賞金ランキングでは6位となっています。どのように捉えていますか?

6位はガールズグランプリに出れるかどうかギリギリのライン。10月の『オールガールズクラシック(G1)』に照準を合わせていけたらと思っています。

今回のレースはファンの方に選んでいただいて出られるものなので、自分の良さを出して優勝できるように頑張りたいです。自力自在で、1着狙うレースをしていきます。

6番車:山原さくら

Q:ガールズドリームレースへの出場です。決まった時はどのような気持ちでしたか?

めちゃめちゃ嬉しかったです。まさかドリームに選んでもらえるとは本気で思ってなかったので、びっくりしました。モチベーションもめちゃくちゃ上がって、成績も良くなっています。ここに向けてやれてきていたと思います。

Q:サマーナイトフェスティバル(ガールズケイリンフェスティバル)でも連勝で勝ち上がっていましたし、調子が上がっている様子が見て取れます。

サマーナイトではまさかピンピン(2連続1着)で勝ち上がれるとは思ってなかったです。思っていた以上に仕上がってるんだなと、あの時に実感しました。その後の開催でも調子良く1着が獲れていますし、1年前と比べるとだいぶ脚があるんじゃないかなと思います。

Q:選手生活の中で今が一番調子が良い?

そうですね(笑)

Q:そんな絶好のタイミングでのガールズドリームレースです。

昔の私だったら気後れしていたと思います。今はもう、楽しみな部分が大きいです。

Q:前回の高知開催から直近はどのように過ごしてきましたか?

街道練習もしましたが、台風もあって思ったほどは乗れませんでした。でも室内トレーニングも最近増やしているので、支障もなく練習してこれました。

Q:西武園バンクの印象は?

相性がすごく良いかというとそういうイメージはないんですが……捲りが効きにくいバンクかなと思います。レースは自力で。お客様の投票のおかげでこの場にいれますので、感謝の気持ちを持って走ります。

7番車:太田りゆ

Q:昨年に続いてのガールズドリームレース出場です。

毎年言っていることですが、ガールズケイリンの出走が少ない中でこうしてドリームレースに選んでいただけること、本当に感謝しています。

Q:直前は世界選手権にも参加されていました。

一般的には「メダルがなかった」と捉えられるかもしれないんですが、自分としてはケイリンでは過去最高順位まで勝ち上がれましたし、スプリントでは思ったような結果が出せませんでしたが、それを踏まえても今シーズン全体としては日本記録を出すなどの収穫もありました。パリに向けて道が繋がった感じがしています。

Q:帰国されて日数があまりなかったかと思いますが、どのように過ごされましたか?

ジェイソン(・ニブレット短距離ヘッドコーチ)とは「世界選手権の後はオフを」という話があったんですが、私の希望で「オールスターまでは乗りたい」と。

せっかくファンの皆様に選んでいただいたレースですので、練習しないで入るという選択肢はありませんでした。自転車の違いもありますし、そういったギャップも埋めたくてしっかり2日間乗ってきました。正直ハンドル幅などリアルに5cmくらい違いますし、部品もいろいろ違います。しっかりハマることはないんですが、その中でも「これで走る」とインプットすることはできたと思います。

疲れの方は、レース自体は帰国の2日前くらいに終わってますし、時差もないことはないけど、これまでの経験もあるし調節できています。

Q:西武園は優勝経験も多いバンクです。

ここ2場所で西武園で優勝してますが、すごく走りやすいバンクというわけではないです。この2場所はこのクセをあまり気にしないように、走りたいように走っていましたね。今回もそういうふうに走れたらいいのかなと思います。レースは「取れた位置から自力で」と思っていますが、7番車なので難しい展開になるかなとも思います。意味わからない動きはしたくないですね、しっかり覚悟決めた動きをしたいです。

明日(17日)は誕生日なので!良い29歳の幕開けにしたいと思います。

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