2023年2つ目のG1レース『日本選手権競輪』の2日目が終了。初日に実施された1組目と合わせて、全3組の「特別選抜予選」が終了した。ここでは2日目に実施された特別選抜予選(10R、11R)上位3着選手のレース後コメントを掲載する。
特別選抜予選で3着までに入った選手たちは、開催4日目の「ゴールデンレーサー賞」に出場。ゴールデンレーサー賞出場選手は準決勝への出場権も自動的に付与される。
特別選抜予選 10R
新山-守澤の東日本ラインに猛然と襲いかかる山田-荒井ライン。一旦は引いて先頭を譲った新山だったが、残り半周から再加速。最後に守澤が差して先着、東日本でワンツーとなった。
10R1着:守澤太志
新山(響平)くんがとにかく強かったです。前を取れたらつっぱりも考える、という作戦でした。
Q:内には松浦悠志士選手が入ってきました。
松浦くんが来るとは思っていませんでした。僕は動揺してましたが、新山くんは落ち着いてました。新山くんが強すぎて千切れてしまい、一旦荒井(崇博)さんに入られてしまったので、修正していきたいと思っています。
Q:1番人気でもありました。
2人で、1番人気でワンツー決められたのは良かったです。でも新山くんが強くて、連れて行ってもらった形でした。新山くんに引き摺り回される形だったので、調子を判断する余裕はありませんでしたね。
Q:それだけ頼もしいということですね。
はい。最近のレースを見ていただいても分かる通り、本当に強かったです。
10R2着:新山響平
Q:作戦通りのレースだったのでしょうか?
突っ張って先行しようとしてたんですが、かわされちゃいましたね。山田庸平さんが見えたところでダッシュしましたけど、出られる感じだったので早めに引きました。
Q:3番手についてから捲っていくのは脚を使うレースだったと思いますが、判断はどのように?
後ろから巻き返しが来るだろうなと思っていました。3番手に入ってからすぐ行けるところで行こうと思って、結果的にうまくいってよかったです。
Q:荒井選手の動きも大事な部分だったかと思います。
そうですね、庸平さんもかかってましたし、たぶん止められると(荒井さんは)思っていたと思うし。乗り越えられたのはデカかったですね。
Q:攻め幅の広がりが見えたレースでした。
瞬時に切り替えられたのは良かったと思います。
Q:脚の感じはいかがですか?
ダッシュが重くて、パッとしない感じはあります。体をいじって修正したいと思います。
Q:次はゴールデンレーサー賞です。
気持ち的にも楽です。しっかり調整していきます。明日(開催3日目)が休みで、休めるタイミングとしてもちょうど良い。ゴールデンレーサー賞は(準決勝への)勝ち上がりが決まってるので、自分のしたい競走をして力を溜められればと思います。
10R3着:荒井崇博
Q:山田庸平選手が気合の入ったレースをしてくださいました。
作戦を考えた時、3着まで入るのは運だなと。新山がつっぱった時、全員が無反応だとイラつくじゃないですか。今後のためにも「そこだけは叩いてくれんか」という話をしました。九州で今叩けるのが庸平か、(嘉永)泰斗くらいしかいない。庸平がそれを見せてくれたから、他地区も含め周りの人間も変わると思います。今、新山が強すぎるんでね。
Q:前に出てからはどのようなことを考えていましたか?
来るのは松浦(悠士)かなと思ったんですが、新山だったので、ちょっと反応ができなかったです。でも庸平があそこでちゃんと叩いてくれたことが僕にとっての勝因だったと思います。
Q:1走してみて体調はどうでしょう?
ちょっと重いです。少しずつ良くなるかなと思います。来年赤パンを履くことが目標ですね。
特別選抜予選 11R
深谷-郡司-和田ラインがワンツースリーを決めるかと思いきや、フィニッシュ直前に飛び込んできたのは佐藤慎太郎。4車横並びでのフィニッシュに会場が大歓声となった。
11R1着:郡司浩平
Q:ワンツースリーで決まるかと思われたレースでした。
(佐藤)慎太郎さんが良い勢いでつっこんできました。和田健太郎さんがどっちかなと迷った部分があって、外とわかっていたらもうちょっと締められたと思います。そこは反省点です。
Q:後ろ攻めとなったレースでした。
深谷(知広)さんが走る前から考えて作戦会議してくれていたので、そこは落ち着いて考えられたと思います。深谷さんの先行あっての2着でした。
Q:まさかの佐藤選手でした。
最後まで隙がなかったなと思います。僕も残しながら甘めに踏んでいたところがあって、もうちょっと前の取り方がうまくできたのかなと、反省点があります。
Q:1走してみていかがですか?
気持ち的にもホッとしています。今日は番手でしたけど、走ってみての感じはとても良かったです。気合が入ってる中でも冷静な感覚で走れたので、心と体が一致したなという感じです。自転車も問題ないですし、良い時の感覚です。
長丁場ですし、明日(開催3日目)はレースが休みになると思いますが、気持ちの面でも体の面でも切らさないように過ごします。
11R2着:和田健太郎
Q:ワンツースリーで決まるかと思いきや、でしたね。
僕のミスですね。深谷もしっかりとした走りをしてくれていた中、最近の僕の余裕のなさがこの結果を産んでしまいました。しっかり締めてはいたんですが、浩平があんなに開けてるってことに途中で気づいて。でも対処できたとは思ったんです。4コーナーで浩平がニュートラルに入ったところで自分が外を踏んじゃって、慎太郎さんのコースを作る形になりました。そこで塞いでいたらワンツースリーになっていましたね。情けないです。
2人が良い仕事をしてくれてたので……僕がちゃんと内を踏んでいたらなんてことなく決まっていたと思います。南関の開催ですし、深谷とも浩平とも準決勝などで一緒になると思うので、そこで迷惑をかけないようにやれたらと思います。
11R3着:佐藤慎太郎
Q:最後まで諦めず、のレースでした。新田祐大選手がいつ行くか、というところもあったかと思います。
前に坂井(洋)が入ったので少し坂井に期待する部分があったと思います。難しい判断だったと思いますよ、坂井が踏んだところに合っちゃってもアレだし……ちょっと見すぎたのかな、と後ろから見ていて感じました。
Q:見事な走りでしたが、走ってみての感触は?
サラ脚(疲れていない脚)でしたからね。でも最近の流れや状態は良いと思います。最後も和田健太郎が内か外かどちらにいくのか見極めてからの走りでした。踏んだ距離は短いですが、伸びは良いと思います。3着までに入ればアドバンテージがありますから、嬉しいですね。
Q:歓声もすごかったですね。
あれは全員佐藤慎太郎ファンですね(笑)!みんな応援してくれてるんで、嬉しいです。
昨日の休みは部屋でSPEEDチャンネルを見ていたんですけど、村上(義弘)さんの喋りが意外に上手いなと思いながら見てました。まあ相方が良いんでしょうけどね。