トラック世界選手権2018の女子ケイリン王者ニッキー・デグレンデル(ベルギー)が初戦を優勝で飾った。レース後は「プレッシャーと上手く向き合え、楽しめた」と、世界の頂点に輝く若きケイリン女王は持ち前のキュートな笑顔を輝かせた。

静寂の西武園で繰り広げられるデッドヒート

5月7日、ミッドナイト開催のため観客はおらず静寂に包まれた西武園競輪場。

FⅡ戦の最終日7Rは、日本でのデビュー戦となるニッキー・デグレンデル、そして2年目の参戦であるナターシャ・ハンセンへ人気が集まった。

最終周回、3コーナー手前からデグレンデルとハンセンが外側から捲り上げ、先頭の中川諒子(熊本/102期)を捉える。デグレンデルはそのままトップスピードを維持し、2着のハンセンへ2車身差をつけ初勝利を飾った。3着は梅川風子(東京/112期)。

Nicky Degrendele (BER)

レース直前、リラックスした雰囲気のデグレンデル

Natasha Hansen (NZL)

ナターシャ・ハンセン(ニュージーランド)

Nicky Degrendele (BER)

2番車ニッキー・デグレンデル

Natasha Hansen (NZL)

5番車ナターシャ・ハンセン

Nicky Degrendele (BER)

2人は中団の位置でスタート

Nicky Degrendele (BER)

世界王者の証、レインボーカラーのレーサーパンツを纏ったデグレンデル

Nicky Degrendele (BER)

最終コーナー、デグレンデルが外から高速で中川をかわす

「この4日間はよく寝ました(笑)」ニッキー・デグレンデル

ガールズケイリン初戦の感想は?

とても良かったですよ。途中から雨が降ってきましたね。でもこの三日間楽しめました。

西武園競輪場

最終周回直前、大粒の雨が降り始めた。

観客のいないレースでしたが、変な感じはしませんでしたか?

この場には観客がいないけど、大勢の人がテレビ越しに観ている事はわかってます。歓声は聞こえないけど、変には感じませんでしたよ。

ハンセン選手と人気を分かち合っていたわけですが、プレッシャーは感じましたか?

形は違えど(レース前は)いつもプレッシャーは感じてるので、そのプレッシャーと上手く向き合えたし、楽しめたと思います。

Nicky Degrendele (BER)

レインボーカラーのサングラスを着用

レース期間中、外部と連絡が取れない間はどのようなことをして過ごしましたか?

やっぱり家族やペットのことを思うと辛いというか、4日間連絡が取れず「皆どうしてるかな?」と気になってしまうので、改めて自分にとって特別な人たちと連絡を取れることが素晴らしいことだと思いました。

この4日間はよく寝ました(笑)たくさん休んで、ローラーに乗って、たくさん喋って楽しみましたよ。一つだけストレスを感じたのは、外に出れなかったことです。私は外に出るのが好きなので、その点は辛かったかな。散歩に出かけるのが楽しみ!

この後はすぐ寝ますか?

家族や友人にメッセージを送るかな!

「今年初レースとしては悪くなかった」ナターシャ・ハンセン

ガールズケイリン2年目、初戦の感想は?

ニッキー(デグレンデル)は速かったですね。世界チャンピオンですから。今年初レースとしては、結果は悪くなかったと思います。

無観客試合でしたが、その点何か感じましたか?

そう、誰もいなかったです!凄く変な感じでした。まるでトレーニングをしてるみたい。お昼にこんなレースをしたらもっと変な感じになるんでしょうね。

次レースは青森ですね。桜が観たいと言ってましたが?

もう咲いているそうなので、散ってしまっていないことを祈ります(笑)

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Interview : Mizuki Ida
Text & Photo : Shutaro Mochizuki