大阪の市街地と関西空港の間にある、岸和田競輪場。新大阪からなら乗り換え1〜2回で1時間弱、空港からなら乗り換えなし30分ほどで、最寄りの「春木駅」に到着することができる。春木駅からは目と鼻の先と、日本有数の「アクセス良好」な競輪場だ。
この記事では大阪近隣の方はもちろん、遠方からこの競輪場を訪れる方にも楽しんでいただける「岸和田競輪場を起点とした旅のプラン」をご提案。例年6月に実施されるビッグレース『高松宮記念杯競輪』の折は、ぜひ参考にした上で大阪・岸和田を楽しんでいただきたい。
競輪、そしてBMX
まずは旅の起点となる岸和田競輪場のご紹介から。最近改修工事が終了し、全体的に新しく、きれいになった競輪場。小さいながら児童公園も併設しており、お子様連れでも息抜きのできる場所となっている。
注目していただきたいのはBMXコース「サイクルピア岸和田BMXコース」。オリンピック種目でもあるBMXレーシングの競技体験をすることができる。
2023全日本選手権トラックでチームスプリントのスターターを務め、いきなり日本新記録を出した酒井亜樹選手のホームとなる場所。またKEIRINグランプリ2021の覇者・古性優作選手は元BMXライダーでもあり、このBMXコースで大会が実施された際にはプレゼンターとして登場したことも。
競輪場入り口の横に「サイクルピア岸和田BMXコース」の建物がある。ここでコース利用のための受付などをするのだが……実は、このBMXコースは利用料無料!手ぶらで来場して、自転車やプロテクターなどは全てレンタルすることができる。なのに、無料。
この施設は自治体の補助金と併設するカフェの収益をもとにして運営しており、「多くの方に楽しんで、知っていただくこと」を第一としている。
このような運営方針のため「BMXコースで遊ぶ」のようなスタイルで利用する子どもさんが多いという。
King & Princeの岸優太さんがオリンピック種目を体験する企画で、この施設に来たことも。当時はファンの方々が、聖地巡礼としてたくさん訪れたとか。
利用は無料だが、いくつかの制限がある。
ひとつは年齢。利用できるのは5歳からとなっている。小さな子に合わせた自転車やコースがあるので、ちびっこも安心してチャレンジできる。
もうひとつは保険料。コースの利用自体は無料だが、年次更新の保険に加入する必要がある。これは翌日から有効になる保険のため、初めて利用する方は利用の前日かその前に手続きをしなければならない。
最後のひとつは競輪開催時の制限。このコースは本当に競輪場のバンクの目と鼻の先のため、BMXコースで走る様子はバンクで走る競輪選手からも見える。想像していただければわかるだろうが、真剣勝負をしてるすぐ脇で、ぴょんぴょん飛んでるとちょっとそっちが気になってしまうことも。
そういった面への配慮により、レースをしているタイミングだけはコースの利用を一時ストップする場合があるとのこと(車券販売中は走っても大丈夫)。そのような時は「ちょっと皆さんで競輪見ましょうか」となるらしく、競輪場併設ならではという感じで微笑ましい。
競輪とBMXを一緒に楽しめるのは、全国でもここくらい。来場の際にはぜひこちらにも足を運んでみていただきたい。
※2023高松宮記念杯競輪開催時は選手の待機スペースとして使用されるため、BMXコースへの一般立ち入りはできない