脇本雄太選手のモモは極上の肩ロース!?
なるほど。奥が深いということが伺えます。では、私どものために判りやすく、短距離男子選手の中で・・・そうですね、モモ肉・・・大腿筋(だいたいきん)が一番柔らかい人は誰でしょうか?
中山さん:脇本雄太選手ですね。
なんと?先日ワールドカップの第4戦のケイリンで見事に優勝を果たした脇本選手の名が!?
因みに表現すると、お肉の部位だとどんな場所でしょうか?
石田マッサー(ここからは石田さん):超極上の牛肩ロース?ですかね。焼く前の肉です。プルンプルンですよ(笑)でも、そんなに極上なのは食べたこと無いので、表現が合っているかわかりません(笑)レース前は焼く前、レース後は焼いた後です。
中山さん:脇本選手の場合、筋肉が硬くなることはまずないですね。走った後でもです。本人の感覚的には硬くなった感じがするんでしょうけど、周りと比べると硬さを感じないですよ。
逆にチームスプリントで第1走を走る長迫吉拓選手や雨谷一樹選手の場合、最初からそんなに柔らかくなく、なんというか、焼く前のササミみたいです(笑)筋肉の質が全く異なりますね。
チームスプリントで考えてもらえば判り易いと思いますが、1走に適している人は筋肉が硬く、3走に適している人ほど筋肉が柔らかいといったイメージでしょうか。例外もいるとは思いますけど。ただ、硬いから悪いとか、柔らかいから良いとかは無いと思います。新田祐大選手は少し硬めですよ。普通の人が触ったら判らない違いだと思いますけど。
長迫選手はリオ五輪の時とかなり変わりました。前と比べると硬くなりましたね。リオの時はプルンプルンでしたよ。柔らかすぎたので、マッサージをやらない方が良いと判断した時もあった位です。ただ今の方が硬くなったから悪いというわけではなく、トラックのチームスプリントで1走を走るギアと、BMXを走るギアの違いのためのものだと思います。
・・・後編へ続く
Text : Mizuki Ida